ペルソナ3
1956話
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、桐条先輩もアクセルに色々と言いたい事があったりしませんか?」
不意に話を向けられた美鶴は、そんなゆかりの言葉に少し迷う。
それでも目の中に我に返った時のような強烈な怒りがないのは、多少なりとも時間をおいて、ある程度落ち着いたというのがあるのだろう。
瞬間的な怒りだった為に、それが落ち着くのもすぐだったと。
勿論、だからといって美鶴が俺を完全に許した訳ではないのは間違いない。
ここで何かを言ったとしても、下手に美鶴を……そしてゆかりを怒らせるだけだと悟り、取りあえず口を開かずに美鶴の反応を待つ。
「そうだな。……正直なところ、アクセルの行動が全て悪かったという訳ではない」
その言葉に、もしかして助かったか? と思ったのも束の間……
「それでも、ああいった行為が行われた以上、色々と話をする必要はあるだろうな」
うん、やっぱりというか、予想通りというか……話はそう簡単に済む訳がない、か。
「そうですよ。乙女の柔肌を見て、触れて……その……」
小声で、それこそ美鶴にだけ聞こえるように言っていたゆかりだったが、それでも恥ずかしくなったのか、途中で言葉が途切れる。
見て、触れて、味わって……と、恐らくそう続く筈だったのだろう言葉を。
だが、ゆかりが最後まで言わずとも、美鶴にはそんなゆかりが何を言いたいのか理解したのだろう。
こちらも顔を赤くしながら、それを誤魔化すように口を開く。
「そうしよう。場所は……アクセルの部屋でいいな?」
「え? いや、俺はいいけど、そっちはいいのか?」
正直なところを言わせて貰えば、美鶴が何を考えて俺の部屋でとしたのかが分からなかった。
美鶴の部屋でないというのは、巌戸台分寮には隠しカメラやら何やらが仕掛けられている以上、それを嫌っての事だと分かる。
ゆかりの部屋は……影時間が終わってしまえば、周囲で影時間を知らない普通の連中が暮らしているからというのも分かる。
だが、それだけなら、それこそ24時間営業のファミレスとかでもいい筈だ。
よりにもよって、下手をすれば抱かれていた俺の部屋で、それも12時をすぎた真夜中に来るような理由にはならないだろう。
「何だ? やはりアクセルは私達に何かをする気なのか?」
「そんなつもりはないけどな。けど、さっきみたいな事があったんだから、普通なら嫌がるんじゃないのか?」
そう言っても、美鶴は薄らと頬を赤く染めるものの、問題ないと告げる。
そうして……何だか色々と訳ありっぽい感じではあるのだが、とにかく俺は影のゲートを使ってそれぞれの場所に送っていくのだった。
「ふむ、夜にアクセルの部屋に来たのは初めてだが……昼とは随分と違うな」
部屋の中を見回し、美鶴
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