0298話『提督のとある症状』
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たら非常にやばい状態かもしれませんね。私の想定していた事が実際に起こるかもしれません』
『それはどういう……?』
『今回私は良かれと思って提督達が分離できる薬を開発してそれは見事成功しました。
ですけどそれはつまり榛名さんとの繋がりが切れたわけですから今は提督の精神だけで今の状態を保っているわけです。
さらには提督の魂の幾分がシンちゃんとして抜け落ちてしまったために今の提督の状態はかなり不安定なものだと私は推測しています』
『それはつまり……』
『はい。もしなにかのきっかけで提督の精神に異常が起こったらいきなり目の前から消えてしまうかもしれないという感じですね。考えたくないですけど……』
『そんな……』
『私も何か対策は考えておきますので大淀は提督の事を注意深く観察していてください。何か起こったら私がすぐに駆けつけますので』
『わかったわ。お願いね明石』
『うん』
その会話内容を思い出していて、さらには今もどこか提督は頭にノイズのような音が聞こえてくるという。
やっぱり分離をしてしまったがために変なものが提督の身を蝕んでいるのではないかと大淀は危惧していた。
「提督。一度明石に検査をしてもらいましょうか。まだ分離できてから数日で安定していないのかもしれません」
「そうだな……この変なノイズも相談しておいてもいいかもしれないしな」
「そうですね。それでは長門さんをお呼びしますので提督は明石のところへと向かっていてください」
「わかった。苦労をかけるな大淀」
「いえ。提督の身の安全が一番ですから気にしないでください」
それで提督は大淀に詫びの言葉を入れて明石のところへとやってきていた。
そして相談してみると、
「謎のノイズ、ですか……どんな感じですか?」
「なんていうんだろうか……? こう、ザザー……みたいなテレビのモノクロ時代の感じなんだけどそれを聞いているとなぜか意識が遠くなって眠くなってきてしまうんだ」
「なるほど……それ以外にはなにか問題とかありますか?」
「今のところは特にはないかな? でも、このままだと職務に身が入らないからどうにかしておかないとな」
「そうですね。これでもし提督が艦隊運営が出来なくなってしまったら私達もどうなってしまうか分かりませんから」
そう、提督がいなければ艦娘達は独自で行動できないから海での惨事にも駆けつけられなくなるし、もし空襲でもされたらそれこそおしまいだろう。
「それじゃ一応艦娘用の頭痛薬を処方しておきますね。それと検査をしますので横になっていてください。少し時間を要しますので寝ていても構いませんよ」
「わかった」
それで提督は横になるとすぐに寝入ってしまった。
明石はそんな提督のすぐに寝入ってしまう光景を見て、
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