最終決戦の序曲
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らを天界から追放された天使と語っているが詳細は不明。だが、光とも闇とも似つかない魔法を保有していると聞いている」
「光とも闇とも似つかない魔法・・・」
スティングさんとローグさんの中間のような感じなのだろうか?そうなると聖属性の魔法として対処するべきなのか、闇属性の魔法として対処するべきなのか、難しい判断を強いられるかもしれない。
「なんでもいいわ。私は自由にやらせてもらうから」
「アイリーン、陛下に向かって―――」
「いいよ、インベル」
大きなハットを被っている緋色の髪をした女性は退屈そうにあくびをしている。それをインベルが注意しようとしたが、例によってスプリガンに止められてしまった。
「“緋色の絶望アイリーン”・・・奴は・・・」
マスターがちらりと7代目ギルドマスターエルザさんを見る。彼女はなぜ彼が自分を見たのかわからず目を細める。
「いや、何でもない。奴はかなり高い魔力を持っておる。スプリガン16の中でもトップクラスじゃ」
何かを言おうとしてためらった様子を見せたマスター。それは気になるけど、16の中でさらに上位に位置する魔導士がいるとは・・・層が厚すぎないか?
「陛下・・・我々は全員最終決戦の覚悟はできております」
ただ静かにスプリガンにそう伝えたのは異様な雰囲気を纏っている老人。見るからにただ者ではないことは誰から見ても明らかだった。
「“魔導王オーガスト”。こやつはアイリーンのさらに上を行く魔力を持っておる。聞いた話では古今東西あらゆる種の魔法を使えるとか・・・使える魔法の種類だけで言えばゼレフより上かもしれん」
彼の話を始めた途端、マスターの顔色が変わったのが手に取るようにわかった。その説明を聞いた俺たちは、思わず生唾を飲み込む。
「最終決戦などどうでもいい。スプリガン」
「なんだい?天海」
その男が口を開いた瞬間、全員が彼を睨み付けるように視線を向けた。スプリガンだけは表情を崩さないが、他のものには強い緊張が走っている。
「その大陸に、俺より強い奴はいるのか?」
「“天下無双天海”・・・奴は元々東洋の島国に住んでいたそうじゃが、1年前何らかの理由でアルバレスに攻めてきたらしい」
「何らかの理由?」
「それって何ですか?」
ルーシぃさんと俺の質問に首を横に振るだけのマスター。しかし、すぐにまた
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