最終決戦の序曲
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見てレビィさんはどこか不安そうな顔をしていた。
「イシュガルの魔導士たちはどんなヒストリアを持っているのか、楽しみだ」
紫がかった長い髪を後ろで束ねた色男。彼は足を組み仰け反りながら笑みを浮かべる。
「“精神の暗殺者ナインハルト”。奴は敵の心を打ち砕くことが得意だそうな。今まで戦ってきたものは奴に触れることもできなかったらしい」
「触れることも?ですか」
訝しげな顔をするジュビアさん。何らかの方法で敵の心を揺さぶり勝利を掴む。イカサマをしているようにも聞こえるけど、アルバレスで戦ったアジィールの魔力から考えて、それと同じくらいの魔力を持っているとしたら、それはないことは容易に想像できる。
「アッヒャッヒャ!!人間は本当面白ぇこと考えてんだな!!」
不気味な笑いを浮かべる青年。その顔は作り物のように目が死んでおり、体も腕の太さや足などが胴体と合っておらず、バランスが悪いような印象を与える。
「“審判者ワール”。奴は機械族出身の魔導士らしく、あらゆる錬金術が使えるらしい」
「ほう、錬金術か」
「こりゃまた珍しい奴がいるもんだな」
機械で人のような容姿をしているという機械族。見たことはないけど、本で読んだ話だと確か彼らは雷に弱かったはず・・・ラクサスさんで一撃で倒せるんじゃないか?
「妖精の心臓か・・・いい響きだ」
額にドクロマークが刻まれた中年の男が手袋をはめながら不敵な笑みを浮かべる。スーツを身に纏ったその姿は、魔導士とは到底思えないものだった。
「“暗殺魔法の天才ジェイコブ”。奴は礼を重んじるところがあるそうじゃが、如何なる暗殺も確実に遂行するまさしくプロフェッショナルらしい」
「暗殺魔法・・・」
聞いただけでヤバイ魔法を使うのがわかるジェイコブ。狙った獲物は逃がさないってところだろうか?まるでどこかの大泥棒みたいなセリフだけど。
「ククッ、天界から舞い降りたこの私にかかれば、そのイシュなんちゃらという大陸を落とすことなど造作もない」
「イシュガルよ、ヨザイネ」
顔を前でピースを作って得意気に語っているお団子ヘアの少女。彼女にリュシーが突っ込みを入れるが、そんなことなど気にした様子もなく椅子に座り仰け反っていた。
「“堕天使ヨザイネ”。自
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