最終決戦の序曲
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パンパンっ
2人が睨み合っていると、さらにその横に座る黒髪の少女が手を叩いて注意を逸らす。
「はいはい、女同士でイチャつかない。そんなことしても薄い本がちょっと厚くなるだけだよ」
「「いちゃついてない!!」」
合っているような間違っているようなことを言う彼女に突っ込む2人の声が重なった。そのせいでさらに2人は険悪なムードになる。
「“破壊の女神リュシー”。聖十唯一の女性魔導士として知られておる。さらにはカミューニ、ノーランに並ぶビッグ3の一角じゃ」
「え!?リュシーさんが・・・」
「敵・・・?」
一度カラコール島で接触したことのある俺たちは顔を見合わせた。あれだけ優しそうな人だったのに、なんでこっちじゃなくて向こう側についてるんだ?
「ゴッドセレナ、故郷を焼くのは辛いかい?」
スプリガンから話を振られた金色の長い髪を束ねた男が立ち上がる。
「辛くは・・・ない!!」
ポーズを決めてスポットライトを浴びる彼に、ブランディッシュとディマリアが白い目を向ける。
「キモッ」
「ありがとう」
再度ポーズを決めて謎のお礼を言うゴッドセレナ。それを見てますます空気が凍りついたのは言うまでもない。
「“聖十最強の男ゴッドセレナ”。奴はいわゆる残念な感じの男なのだが・・・奴の強さはワシが一番よく知っている」
どうにも性格に難があるらしいゴッドセレナ。ウォーロッドさんも変なところがあるし、魔力が高くなりすぎると脳にも影響が出てくるのかもしれないな。
「聖十大魔道序列一位の人が敵だなんて、いまだに信じられない」
「なぜイシュガルを去ってしまったのでしょう」
リュシーさんに続いてイシュガルの四天王の最強の人までアルバレス側にいるなんて・・・ますます何があったのかと疑問が沸いてくる。
「そればかりは2人に直接聞いてみなきゃわかんないよね」
「裏切りものどもめぇ!!」
冷静なエバーグリーンさんと熱くなってきているエルフマンさん。その時、マスターの顔がわずかに歪んだのが見えたが、すぐに元の顔に戻っていた。気のせいか?
「イシュガルの者たちに黄泉の世界を見せてやろう」
黒い鎧に身を包んだ赤い仮面をした大柄の男が、誰に言うわけでもなくそう呟く。
「“死神ブラッドマン”。詳しいことはわからんが、奴と戦ったもので生きて帰ってきたものはほとんどいないらしい」
「だから死神が・・・面白そうだぜ」
ギヒッといつものように笑うガジルさん。そんな彼を
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