最終決戦の序曲
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名の通り氷系の魔法を使うと思われるが詳細はわからん」
「氷・・・」
同じ氷系の魔導士と聞いてグレイさんは気にしている様子。滅悪の力を使ったグレイさんとどちらが強いのだろうか?
「別にいいじゃねぇか、集まった奴だけでやればよぉ」
頭の後ろで手を組みテーブルに足を乗っけている色黒のボサボサヘアの男。彼はまるで砂漠の民のような格好をしていた。
「“砂漠王アジィール”。脱出時に交戦した砂の魔法の使い手。16の中でもかなり好戦的な奴じゃ」
「あいつかぁ〜」
苦しまされただけに相当根に持っているであろうナツさんが唸る。あの性格からして奴は一番最初に出てくるだろう。でも、一度魔法を見てる分戦いやすいはず。
「もう察しているだろうけど、僕たちはいよいよイシュガル侵攻を開始する」
「めんどくさい・・・」
スプリガンが今回の集合の主となる話題を上げると緑の髪をした女性がやる気のなさそうに返事する。
「そう言わないでくれ、ブランディッシュ。僕の命令は聞く約束だろ?」
「もちろん。私の気持ちと行動は別。めんどうでも命令なら何でもやるわ」
垂れた瞳から皇帝を見つめ造反する気はないことを伝える女性。しかし、無気力である彼女が言うと、本当に大丈夫なのかと皆思ってしまう。
「“国崩しのブランディッシュ”。好戦的ではないが国をも崩すという魔力の持ち主」
「奴とはカラコール島で一度だけ接触した。奴はおそらく物の質量を変える魔法を使う」
観光地であるカラコール島をなくなったと勘違いさせるほど小さくしてしまうほどの魔力。スターマンゴーが食べれなくなったと知ったらレオン辺りが大暴れしそうだな。
「ランディは思ったことをすぐに口に出すから嫌われるのだ」
無気力な彼女の隣に座っている金髪の、中性的な顔立ちをした女性が忠告する。
「あっれー?嫌ってるのは私の方なんだけどなー」
「そうか・・・やはり私たちは気が合うじゃないか」
心底驚いた顔をする彼女に淡々とした口調で答えるその声は、どこか残念そうな声にも聞こえた。
「“戦乙女ディマリア”。奴の魔法は知らんが、戦場を駆け巡った女神を通り名に持つ女騎士」
「魔導士ではないのか!?」
「あんたが突っ込むの?」
エルザさんも似たようなもんだろうと思ってしまったのは俺だけじゃなかったらしく、カナさんから突っ込みが入っていた。でも戦場を駆け巡っているのに魔法がわからないって・・・どういうことだ?
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