最終決戦の序曲
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その頃アルバレス帝国では・・・
ザッザッザッ
アルバレスの城下町から大きく離れた砂漠。そこでは黒装束を身に纏った怪しげな男が歩いていた。
「へいへい、こんなところで何してんの兄ちゃん!!」
そこに現れたのは数人の男たち。風貌からして盗賊なのは言うまでもなかった。
「兄ちゃん、ここを通りたかったら通行料を払いな」
「さもなければ命はないぜ」
武具をちらつかせフードを間深く被る青年を威嚇する。彼はそれを見て不快感を露にした。
「お前ら、ここがどこだかわかってんのか?」
「あぁ!?」
フードの下から見えた鋭い目。盗賊はそれが気に食わなかったのか、彼に詰め寄ろうとした。
「ガハッ・・・」
だが、1歩詰めたその瞬間、リーダー格の髭面の男がその場に吐血して倒れた。
「「「「「リーダー!!」」」」」
駆け寄ろうとした盗賊たち。しかし、彼らはその場から1歩も動けない。なぜなら、足と胴体が切り離されていたからだ。
「不愉快だ、消え失せろ」
そう言って彼が通りすぎた瞬間、男たちは体から血を吹き出し命を落とす。男はそれに目をくれることもなくその場を歩き去った。
「で?」
「その秘策とやらは・・・」
「何なんですか!?ナツさん!!」
不老不死のゼレフを倒す秘策と聞いてそれがどんなものなのか彼に詰め寄る。
「秘密だ。だからこそ秘策なんだ」
だが彼はそれを教えようとしない。その瞬間、男たちが彼に群がり始めた。
「もったいぶってんじゃねぇ!!」
「その右腕にはどんな秘密があるんだー!!」
「知りたい!!」
「かじるのやめろ」
ナツさんがどんな秘密を抱えているのか気になる。あの包帯にはそんな意味があったのか・・・修行中にケガでもしたのかと思ってたよ。
「でも・・・ナツさんが言うんだからきっとすごくとっておきなんでしょうね」
「ふふ〜ん」
ナツさんに絶大な信頼を寄せているウェンディがそう言うと、ハッピーが得意気に胸を張った。
「どうやらお前も秘密を知っているようだな」
「まぁね」
「あんたの秘密ってわけでもないのにそこまでドヤ顔できるのね」
「虎の威を借る狐〜」
1年間一緒に修行してきたことからハッピーもそのことは知っているらしい。どうしよう、ますます気になる。
「とにかく、この技は一回しか使えねぇ。けど・・・ゼレフを倒すために編み出した技だ。絶対倒す自信がある!!」
それを聞いて歓声が上がる。一度しか使えないということは本当に大事な場面でしか使えないということ・・・つまりそれだけ威力のある技なのかもしれない。
「ナツがそこまで言うな
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