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雲は遠くて
136章 ≪カフェ・ゆず≫で歓談する、G ‐ ガールズ
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、わたしたちがみんなモリカワに就職しているのは、
社長さんのご次男でもある森川純さんのリクルート(りょく)
その熱意があったからかしら?」

 清原美樹はそう言って微笑み、温かい紅茶を飲む。

「純さんは、わたしたちのミュージック・ファン・クラブの良き先輩だしね。
お人柄もすばらしいし、男らしいし。
そんな純さんとお付き合いしている香織ちゃんが(うらや)ましいくらいだわ」

水島麻衣はそう言って、菊山香織に微笑(ほほえ)む。

「あら、まあ、純さんは、きっと今ごろ、くしゃみしているわね。あっはは。
でも彼って、わたしから見ても、なんていうのかなあ、フェアというか、公平というか、
バランスがいいというのか、信頼できる人なのよね。
お付き合いし始めてから、5年くらい経つんだけれど。
そんな誠実さは、変わらない人だわあ。うふふ」

 菊山香織は少し照れて頬を(あか)らめながら、そう話した。

「それはそれは、ごちっそうさま!あっはは」

 平沢奈美は、そう言って無邪気に笑う。

「純さんもだけど、信也さんとか、あとクラッシュビートのみなさんも全員だけど、
フェアだし、公平だし、バランス感覚もいいし、さすが、音楽やっている男性たちって感じで、
好感持てる人たちばかりよね。だから、自然とモリカワに集まっちゃうのよ、きっと」

 清原美樹はテーブルのみんなを見ながらそう言って微笑(ほほえ)む。

「モリカワの経営理念は、『会社経営はシンフォニー≪交響楽≫!
みんなで力を合わせて、愛にあふれる、美しいハーモニー≪調和≫を(かな)でよう!』ですけど、
わたし、この経営理念が大好きなんです」

 みんなの話を聞いていた、オーナーの高田充希が子供のような笑顔でそう言った。

 「わたしも大好きです!とても芸術的な経営理念だわ!」とみんなも口々にそんなことを言った。

 店内は女性たちの明るい笑いに包まれた。

≪つづく≫ --- 136章 おわり ---

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