CAST16
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、歩いて来た。
「白夜君だったかい?」
「はい」
「次にボクと組手をするときにMMA(マーシャル・マジック・アーツ)を使ってみてくれないかい?」
MMAを?
「君は普段MMAと気功を組み合わせて戦うようだからねぇ。
君は大きく動く時、必ず一度脱力するクセがある。
あれはセルフ・マリオネットの予備動作だ」
あー…そんな癖有ったのか、俺。
「君達を鍛えるよう頼まれたけど、まずは君達本来の"やり方"を確認しないとね」
クルリと振り返った九重八雲は、達也にもアドバイスをした。
的確なアドバイスができる辺り、武術に精通している事が窺える。
「ところで、君達はいいのかい?」
九重八雲はエリカと深雪さんに問い掛けた。
「深雪さんは戦闘できないし、アタシは白夜ほど強くない。
それに今回は白夜と達也君への試験。
そうでしょ?」
と物怖じせずエリカが答えた。
「私も護身術くらいならできるわよ…」
"護身"術程度じゃぁ、九重八雲は倒せないだろうなぁ…
「なるほどねぇ…よくわかってる。
出来れば君も鍛えておきたいんだけどねぇ…
僧として現世との関わりを断とうと思っても、才能有る者を放置しておくのは気が咎めるんだよ」
それは、僧と忍者と武人を併せ持つ九重八雲という人間を表すような言葉だった。
「だけど、もし、もしアタシにも稽古をつけていただけるなら」
「うん。いいよ」
エリカが言い終わる前に、あっさりと許諾した。
「あ、あの、私も見学に来ても宜しいでしょうか?」
と深雪さんが尋ねた。
「構わないよ」
その言葉に深雪さんは目を輝かせた。
シスコンだなぁ…
ところで、どのくらいの頻度で来るべきなのだろうか?
「九重八雲……さん?」
「んー…ま、いいか」
「じゃぁ師匠で」
「いやぁ…僕は君達に忍術は教えないんだけどねぇ…」
「師匠、週何回くらい来ればいいですか?」
「んー?出来れば毎日来て欲しいけど、そうも行かないだろう?」
「ですねぇ」
「当分は決めずに来れる日に来てくれ、そのペース次第で決めるから」
大雑把だなぁ…
とまぁ、そんな風に色々な事を決めて、今日は解散となった。
「エリカはどう思った?」
帰りのキャビネットの中で、エリカに問い掛けた。
「ん?何を?」
「あの御寺だよ」
「んー…何て言うか…不穏、不気味、胡散臭い」
「たしかにねぇ…」
原作でも九重八雲のポジションってはっきりしないし…
"八雲"は胡散臭いという法則でもあるのだろうか?
「まぁ、でも、風間さんが言うんだから大丈夫さ」
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