第99話 半死と半生
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マダラの口から微かに血を流しており、痣を作っていた。
首をポキポキと鳴らすと印を結びだす。
「ち、違うっす!オイラじゃ」
火遁 業火滅却
「はい!」
マダラの口から巨大な火柱を上がらせながら広範囲に爆炎が拡がる中で隠れていた湾内が水を操り壁を作るがすぐに水蒸気となり辺りの視界が遮られる。
尚も残る爆炎に路地裏から出て来た婚后が向かい風で上空へと散らすが霧間からマダラは一瞬で移動し湾内の目の前でスサノオを開眼して斬りかかろうとしていた。
「!?」
スサノオの刀を振り下ろすが何故か妙な位置で止まり、見えざる手が刀を握っているような感覚に陥る。
「どういう事だ?」
更に力を強くするがその壁はビクともせずに湾内の盾のままだった。
隙を突いて泡浮が浮力を変えて大きなブロック塀を持ち上げるとマダラの空いている脇腹を薙ぎ払うように殴りつけた。
「......」
マダラは抑えられている刀を支柱にしてブロック塀に飛びかかるとそのままブロック塀を足場に踏み切りそのままビルの窓にくっ付いた。
「まさかな......」
麦野のメルトダウナーが着地したマダラに向けて発射されたが輪廻眼を開眼し吸収すると地上を凝視した。
居るはずだ......生意気な
輪廻眼で辺りを見渡していると点々とこの世とは違うチャクラが付着しているのが観えた。
「何処だ......何処に居る?」
「何ボヤいてんだぁ?」
窓枠をまるで階段でも昇るかのように一方通行が両手を軽く広げて、マダラに悪魔の笑みを浮かべて首を掠め取ろうとするがマダラは腕でガードした。
「また意味無......?」
パキッと空気の入った何かが破れる音がしてマダラの腕が宙を舞う。
「!?」
傷口からダラダラと血を流れ出すのを確認すると血染めの腕を見上げた。
そこには真ん丸な月が見下ろしている。
真っ赤な世界が月に収斂されると紋様が浮かび上がり写輪眼が月の表面にうっすらと投影されていく。
「何だあれ?」
「変な模様が」
マダラは付いている腕の手首を掴むと全ての尾を出現させた。
既に尾は6本目が出現しており、動いていない死者の心の臓が拍動を始めている事にマダラはやや歓喜した。しかしすぐに不測の事態を察知すると輪廻が浮かぶ満月を見上げる。
「......月の眼......この状態では」
マダラの飛ばされた腕の影が変形して無数の根っこのような物を伸ばして影の世界でくっ付くと現実世界に射影されて縫われるようにくっ付いた。
マダラは追撃してくる一方通行の足場となっている窓を蹴り割るとフワフワと浮かび上がり、落下を食い止めている削板を横目にの最高点に来るとスサノオを出現させて力を注いだ。
「時間を掛け過ぎた」
隕石の重さが数倍にまで跳ね上がると
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