暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1954話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
反面戦闘力という点では皆無に近い。
 ゆかりのイオのように、その質量を活かして敵に体当たりをするという戦い方もあるにはあるが、ルキアは他のペルソナと違って、その体内に山岸を抱え込んでいる。
 そうである以上、イオのように質量を活かして敵に体当たりをする……といった真似も難しいだろう。
 また、山岸本人もとてもではないが運動神経が高くはなく、バックアップとしてならともかく、実戦に参加するメンバーとしては非常に心許ない。
 だからこそ、ここでルキアを使ってバックアップして貰う……というのが、俺の提案だった訳だが……幾月はそれが気にくわなかったらしい。

「それは分かってる。けど、これだけの人数なんだ。そうれば、当然全員で建物の中に突入するなんて出来ないだろう? であれば、突入しないメンバーは暇になる訳だ。その人達が山岸君を守ればいいのでは?」
「それは……」

 それを否定しようとしたが、幾月の言葉にも一理あると認めざるを得ない。
 イレギュラーシャドウが外に出ているのであれば、それこそ全員で戦うような真似も出来るだろう。
 だが、もしラブホテルの中にいるのであれば?
 その場合、人数が多いというのは戦力が増えるのではなく、上手く動く事が出来ずに仲間の足を引っ張る事になりかねない。
 そして、わざわざ白河通りという場所にイレギュラーシャドウの反応があった以上、まさか外でこっちを待ち受けているという可能性は皆無ではないが……限りなく少ないのも、また事実だった。

「先月のイレギュラーシャドウを思い出して欲しい。今までは1匹ずつ出ていたにも関わらず、先月は2匹同時に出てきたんだろう? だとすれば、今回もそうなる可能性は否定出来ない。そして、その辺りの情報を素早く把握する為には、山岸君が必要だと思うんだが……どうかな?」

 そう言われれば、俺としても無条件に反対は出来ない。
 実際、先月戦ったイレギュラーシャドウは、俺に直撃というあらゆる障害を突破して敵にダメージを与えるという、半ば反則的な能力があったからこそ何とかなったが、もし俺がいなければ……つまり原作通りの展開なら、山岸がいなければどうにもならなかった可能性は高い。
 先月と全く同じ能力を持つイレギュラーシャドウが出てくるとは思わないが、それでも、似たような展開になる可能性は否定出来なかった。

「分かった。元々山岸は俺達のチームって訳じゃなくて、美鶴のチームだ。もし美鶴がそれで構わないのなら、こっちはそれで構わない。……ただ、そうなると護衛の方もしっかりと考える必要があるだろうけどな」
「……構わん。理事長の懸念ももっともだ」

 結局美鶴が俺の言葉にそう返したのは、やはり先月のイレギュラーシャドウとの戦いで思うところがあったからだろう。

「分かった。な
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ