第七十四話 養父と養子
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早速プレスブルク大尉の元へ行かなきゃね。
「プレスブルグ、元気かの」
慌ててますね、そりゃそうですよね。
陛下がお見舞いですから。
「皇帝陛下、皇女殿下に、おかれましてはご機嫌麗しく」
ベットから慌てて下へ降りようとしてますね。
「よいよい、そのままで居るのじゃ」
パニクってます。
「御意」
「プレスブルグ、卿に今日は良い話を持って参った」
「はっ」
「プレスブルグの姓を捨てる気はあるか?」
考えているのか、頭が真っ白なのか?
・・・・・・・・・
「陛下それは、如何なことでしょうか?」
「うむ、卿は家族に捨てられた訳じゃな」
辛そうですね。
「御意」
「そこで、儂が卿に新たな家名に連なるようにしようとおもうてな」
「陛下・・・」
泣き始めたよ。
「プレスブルグ、卿に紹介するのは、卿もよく知っている人物じゃ」
「プレスブルグや、此から会いに行くぞよ」
「御意」
看護婦が車椅子でプレスブルグ大尉を運んでくれます。
特別病室へ入室して、顔を見たプレスブルグ大尉の顔と言ったら、
唖然としていますよ、爺様はニヤリとしてます。
「陛下、殿下お早いお着きですな」
「ケーフェンヒラーよ、そちの子を連れて参ったぞ」
プレスブルグ大尉は、唖然としまくってます。
「プレスブルグよ、卿の新たな父じゃ挨拶せい」
「・・・・・・・・」
「どうした若いの」
「陛下、此は何かの冗談でございましょうか?」
「プレスブルグよ、予が冗談を言うと思うか?」
「滅相もございません」
慌てまくりです。
「実はの、ケーフェンヒラーは係累がおらんのじゃ。
昔さる伯爵家から殺されかけてな。
それで伯爵に負けるかと生き続けたのじゃ。
しかし伯爵はもう故人じゃ、此方へ帰国したが家族が居らんのが気になっての。
卿が家族から疎外されて居るのであればと思い、儂が頼んだのじゃ」
話を聞いて爺様の事をマジマジと見て考えてるようですね。
「プレスブルグ、嫌であれば断っても構わんぞ」
「皇帝陛下のご英断、断ることなどございません」
「そうか、そうか、ケーフェンヒラー頼むぞ」
「陛下、お任せ下さい、確り育てますぞ」
「うむ。プレスブルグ、いや今よりケーフェンヒラーと名乗るよいぞ、
ヴェルナー・フォン・ケーフェンヒラー良い名じゃな」
初めて知ったよ彼の名前。
「御意」
「ハハハ、陛下此で儂にも息子が出来たわけですな」
「そうじゃ、息子じゃ、大事にいたせよ」
「無論でございます」
「ケーフェンヒラー大尉、卿は爺の子じゃ確りと孝行するのじゃ」
「御意」
緊張してますね、爺様と父様は笑いそうです。
「さて若いの今日から儂の子じゃ、確り鍛えてやるぞ」
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