11 いい時に限って、邪魔は入る。
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配属先が、まさかのあいつのところだっただなんて!
困った、マジで困った。
しかも、ちゃっかし私のこと、下の名前で呼んでたし、
1番隊、って斬り込み部隊じゃなかった?
……あぁァァァァァァッ!嫌だァァァァァァッ!
だが仕方ない、ここはやり遂げるしかない、
甘ったれている時間はない。
そんなことを考えていると、もう食堂に着いてしまった。
_「着きましたよ〜、零杏さん。
ここが、僕たち隊士たちの憩いの場、食堂です。」
中を見渡すと、中にはかなり多くの隊士たちが座って、談笑している。
なぜか少し、彼らがうらやましく思えた。
山崎先輩のツアーガイド並みの説明を聞きながら、そんなことを考えていると、
ふと、背後に気配を感じた。
誰かと思って振り返ると、そこにはMr.バズーカ砲の姿が。
一瞬で山崎の顔がこわばった。
だがそれは彼には伝わっていないのか、楽しそうにこちらに話しかける。
_「オイ、零杏じゃねェですかィ。食堂の説明でも受けてんのかィ?」
内心げっそりな顔を伏せつつ、笑顔で対応する。
_「ええ。そうなんです。新参者ですから、ジ…山崎先輩に案内してもらっていました。」
仮にも上司になる人だ。今ここで感づかれては困る。
すると彼は、とんでもない爆弾発言をしてくれた。
_「なんなら、オレが直々に案内してやりまさァ。付いてきなせェ。」
ジミーは凍った。
まるで時間がストップしたかのように。
確かに凍るよな、こんな状況にもなれば。
私だったら、どうするだろう。
でもここで断れば、後で何が起こるかは分からない。
とりあえずなんとかしよう。
_「あの…よろしいのですか?沖田さんのお仕事に差し支えるのでは?」
_「いやオレは、サボるのが仕事でィ。
という訳で山崎ィ、ポジション交代しろや。」
目!目から何か出てますよー、Mr.バズーカ砲。
殺気が…殺気が…
やられた、山崎さんが焦ってる。
_「ど、どうぞ…じゃ、零杏さん、ぼ、僕はここで。」
と言って、そそくさとその場を去ってしまった。
_「ありゃりゃ。行っちまってィ。
じゃ、零杏、行きますぜィ。」
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