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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第254話 助ける為に
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んが入ればナイスなツッコミが入ってさきさき進めそうな気もするが、現在いないので 致し方なしだ。
それに、もう始まったから。
「こほんっ と言う訳で、2人とも、これからレンズの周りを
初期設定
(
イニシャライズ
)
しますんで、視界がクリアになったところで声を出してください」
『はーいっ、りょーかい!』
『了解です。宜しくお願いします!』
うぃぃん……と、レンズがフォーカスを調整するモータ音が静かに響く。時間にして2〜3秒後だろう。ユウキとランの2人は これぞ、双子だ! と拍手してしまいそうになるくらい、見事なタイミングで『『そこっ!』です!』とハモっていた。それに、ランだけが丁寧語で話すから、更に笑いが起きそうで更に微笑みが生まれる。
「よし、これで終わったな。確かに隼人が言う様に、学校生活を堪能する。授業を受けるのが基本だし、これで十分の筈だ。だけど2人とも。一応スタビライザーは組み込んであるけど、急激な動きは避けてくれよ。それに声もあんまり大きくさせない事だ。囁くくらいで十分伝わるからな」
和人の説明を聞きながら、目を輝かせる明日奈。玲奈も笑顔になりながら、ちらりと隼人の方を見た。隼人は、軽くウインクをして親指をぐっ と上げたサムズアップで答えてくれて、備えはばっちりだと言う事、その最大限の保証、お墨付きを得て もう不安は何もない。
「了解、りょーかいっ!」
「ありがとうっ、キリトくんっ! リューキくんっ!」
本当はもうちょっと注意事項はあるのだが、今にも飛び出しそうな2人を見ていると、少し抑えた方が良い……と判断した和人。その点の判断は満点だ。まごまごしていると、其々の肩の上で今は大人しくしている絶剣と剣聖もしびれを切らせて飛び立ってしまいそうな気がしそうだから。
その後は和人の注意点をしっかりと頭に入れていた様で、肩口に小声で話しかけていた。
何度か話をした後は、『これから先生に挨拶に行こうっ!』と言う事で、4人にもう一度向き直って手をひらっと振って外へと出ていった。
「嵐の様な時間だったなぁ……」
「突貫だったし、でも オレは隼人に高得点貰えたから満足だ。姉姫、妹姫の笑顔も見れたしな?」
2人は よっこらせ、と年寄り染みた掛け声を出しつつ、椅子から立ち上がると。
「オレら、次の授業の準備担当に振られてるから、先行ってるぜ? カズ、隼人」
「おう。今日はありがとな」
「良いって事よ。おっ、そうだ。今度プログラミングの授業でC言語、基礎編からちょっとやりたいんだけど…… 付き合ってくれっか?」
「それ位ならお安い御用だ。これを手伝ってくれたんだ。全然安い」
「サンキュー! ってか、隼人は世界一の先生だぜ? 見てくれるだけで金いるんじゃね? ってオレは思っちまうよ」
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