ペルソナ3
1952話
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告げる。
実際、山岸の一件がなければ、戦力的に分断されるような事もなかった筈だ。
もっとも、山岸の一件がなければ、山岸は美鶴達のパーティに入るような事はなく、探知能力とかがあるが、そこまで高くない美鶴達はタルタロスを攻略するのにもかなり苦戦していただろうが。
そう言えば、山岸を苛めていた森山だったか? あの女は現在かなり学校に来にくいらしい。
山岸もそれとなく庇っているらしいが……まぁ、一緒に山岸を苛めていた奴は無気力症になって入院中だし、学校では有里と親しく、それどころか美鶴や真田が住んでいる巌戸台分寮に住む事になり、その庇護下に入った。
そのような人物を苛めていた森山にとって、周囲が自分を見る目が厳しくなるのは当然だろう。
ポートアイランド駅の裏側に集まる不良達くらいか? 森山を受け入れるのは。
もっとも、そちらにも荒垣と親しい俺達が山岸とそれなりに友好的な関係だと知っている者もいる以上、以前同様に受け入れられるとは到底思えないが。
ちなみに魔王とか言われている俺も山岸と親しい事になっているらしいが……どうなんだろうな。
俺個人としては、自分の置かれている状況に抗いもせず、唯々諾々と受け入れていた山岸にはそこまで好意を持ってる訳ではないが、別に嫌いだという訳でもない。
そんな山岸がポートアイランド駅の裏側では俺や荒垣の保護下に入ってる状況というのは……正直、何だか微妙な気がする。
もっとも、それはそれ。これはこれ。といった事もある。
山岸が俺や荒垣の名前を使って妙な真似をするのであればともかく、今のところそんな様子はない。
いや、山岸の性格を考えれば、そんな真似をするとはちょっと思えなかった。
である以上、俺としてはその辺に特に何かをするつもりはない。
ともあれ、山岸がそんな状況である以上、森山の居場所はどこにもない……とは言わないが、かなり少なくなっているのは事実だ。
このままだと、一体どうなる事なのやら。
「それで、無気力症の人が増えているのは分かったけど、何か特徴はあるのか?」
「ふむ。その……特徴というか……」
何故か美鶴は言葉を濁し、薄らと頬を赤く染める。
何だ? 何かあったのか?
「ふむ、そうだな。ここでは何だし、どうせなら皆と情報を共有しておいた方がいい。明日の放課後……は、色々と厳しいか。では、影時間になったら私達の寮に来てくれないか? その時に説明しよう」
「まぁ、説明してくれるのはこっちとしても助かるし、タルタロスは封印されている階まで到達したから、別にいいんだが……ああ、これ」
ふと思い出し、先程入手したレポートの束を美鶴に渡す。
このレポートの束、何かに役立っているのかどうかは分からないが、桐条グループにとってはそれなりに大事な
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