最終章:夢を追い続けて
第65話「足止めの戦い2」
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
水”を使いこなせたら……いや、せめてマドカみたいに複数の属性が扱えたら……)」
私とラウラは、そのどちらも一歩足りない。
“水”は自分に合わせた使い方しか出来ないし、他の属性も“風”と合わせるのがやっとだ。……それでも足りない。
「……ふぅ……っ!」
出来る限りいなし、その間にラウラに隙を作ってもらう。
……でも、その戦法がいつまでも通じる訳がない。
「ッ……!?」
「(動きを変えてきた……!?ラウラの銃撃が、“取るに足らないもの”だと判断された…!)」
そう。ゴーレムも動きを学習する。
今まで妨害のために放っていたラウラの銃撃だけど、実の所大した事はない。
だから、無視してでも先にどちらかを倒すのを優先するようになってしまった。
「厄介な……!」
“水”を扱えると言っても、何度も言っている通りそれは私に合わせた扱い方。
本来の“水”としては、中途半端もいい所だった。
「くっ……ぁあっ!?」
ついに、攻撃がいなしきれずに私は吹き飛ばされてしまう。
幸い、攻撃そのものは薙刀で受ける事ができたから、戦闘は続行できる。
「っ!」
けど、地面を転がった所でゴーレムの追撃がくる。
二機が銃を構え、私に向けてきた。
何とか体を転がし、避ける事は出来たけど、このままではすぐに当たってしまう。
「こっちだ!!」
「ラウラ……!」
そこで、ラウラが前に出てきた。
ナイフを二つ構え、果敢に斬りかかっていった。
「(陣形が完全に崩された。どうにかして、打開しないと…!)」
まず、銃による攻撃は無視されるだろう。
余程強力な銃でないとあの装甲は破れない。
……そして、それは近接武器でも言える事。
生半可な技術、力では到底傷をつける事ができない。
例えハンマーのような武器でも、余程の重量と勢いがなければ装甲はへこまない。
「ラウラ……!」
……それならば、近接だけで打倒するしかない。
銃撃は完全に無意味と化した。近接もあまり有効ではない。
しかし、裏を返せば近接ならば通じる余地がある。
その点でのみ、上回るしかないだろう。
ギィイン!
「っ、はぁっ!」
ギギィイン!!
「っづ……!!」
ラウラの背後に迫っていたもう一機に割り込むように薙刀を振るう。
同時にラウラは目の前の一機の攻撃を躱しつつ、背後のもう一機に攻撃を加えた。
攻撃を喰らった方は間合いを取り、もう一機は追撃を放ってくる。
その攻撃は私が“水”を使いつつ受け、距離を取るようにラウラと共に吹き飛ぶ。
「……まずいな」
「うん……」
背中合わせになり、
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ