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楽園の御業を使う者
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ッチッチッ…
四葉真夜の肉体の時間が過去へと向かう。
一日…一週間…一月…一年…二年…四年…
時間の負の加速は、ますます加速度を益す…
そして…
約三十五年。
前世と今生を合わせた俺の歳よりも数年長い年月を遡った彼女の体は、とても小さかった。
「調子はどうです?」
「頭がクラクラするわ…」
「我慢してください」
さてと…次は正方向に加速させる訳だけど…
今だいたい十歳前後だから…
プラス十くらいか…
「じゃぁ、今度は貴方の体を成長させます」
「……………」
彼女は、何も言わない。
「いきます」
一日…一週間…一月…一年…二年…三年…
そして…
約十年。
「今の貴方の体は二十。子供を作りたいなら適齢です」
「余計な世話を………まぁ、でも…ありがとう」
彼女の目から、雫が零れた。
「…………どうします?ここで寝ますか?」
「いえ…戻るわ…」
彼女はゆっくりと立ち上がり、部屋を後にした。
それを見送った刹那
「あ!がぁ!」
急に、頭痛に襲われた。
「あ!ぎ!がぁ!」
い…たい!あた…まが…
強烈な痛みに、俺は意識を失った…

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