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転生とらぶる
ペルソナ3
1951話
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られ……それぞれ悩ましげな表情を浮かべ、口を開く。

「ケルベロスってくらいだから、荒垣のカストールみたいに基本的には魔法を使わず、直接攻撃するタイプではないか?」
「桐条先輩の言いたい事も分かるっすけど、俺ッチが知っているゲームだと、炎を吐いたりとかしますよ?」
「炎、か。シンジ、どう思う?」
「ゲームとかをやったりはしないんだから、俺に分かる訳がないだろ。ただ、どうしても気になるなら、伝承の本とかを読んでみればいいんじゃねえか? 俺達が使っているペルソナも、伝説とか伝承とか神話とか、そういうのに出てくる登場人物が多いし、それにちなんだ能力を持っているしな」

 荒垣の口から出た意外な言葉に、少し驚く。
 いや、よく考えれば別に不思議でも何でもないんだろうが、それでもいかにも不良ですといった様子の荒垣から神話とかを調べてみろと言われると……
 ああ、いや。でも暴走族ってのは時々妙に難しい漢字を当て字として使っているし、自分達のチーム名にそういう神話にちなんだ名前を付けたりとかいったような真似をしていた筈だ。
 荒垣のテリトリーのポートアイランド駅の裏側でも、この前荒垣を探しに行った時にサイクロプスがどうこうって話を聞いた覚えがあるし。

「伝承を調べるのもいいが、実際にタルタロスに連れて行ってみて戦闘をしてみる、というのもいいかもしれないな。勿論上の階じゃなてく、3階とか4階の。……そうだな。どうせ今日はタルタロスを攻略するつもりはなかったけど、ちょっと試してみるか?」
「ワン!」

 俺の言葉に、コロマルは任せろ! といった様子で鳴き声を上げる。
 どうやら、コロマルにとってもそのつもりらしい。

「じゃあ、私も……」
「駄目だ」

 自分も一緒に行くと言おうとしたゆかりだったが、俺はそれを即座に却下する。
 そんな俺の言葉に、不服そうな視線を向けてくるゆかり。
 ……まぁ、ゆかりも何だかんだと結構コロマルと仲良くしていたから、そのコロマルのデビュー戦を見たいという気持ちは分かる。分かるんだが……

「忘れたのか? 以前試した時に、ペルソナ使いとして強いと、シャドウが逃げていっただろ?」
「あ……」

 俺の言葉に、ようやくその時の事を思い出したのか、ゆかりは小さく声を漏らす。
 まぁ、いつもならわざわざ弱いシャドウのいる階で戦うような事はないから、それについて忘れていたというゆかりの気持ちも理解出来ないではなかったんだが。
 ともあれ、現在の俺達の状況を考えると、低い階の宝箱とかを探す為ならともかく、戦闘目的でゆかりを連れていくような事は出来ない。
 そもそも、ゆかりはペルソナ使いの中では最強と言ってもいい。
 そんなゆかりがいれば、それこそシャドウは瞬く間に逃げ出してしまうだろう。


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