第七十二話 原始人と一緒
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なったのである。
応接室で皇帝陛下と皇女殿下に相対しながら、
緊張しつつ装甲擲弾兵についての質問を受け答えを行われた。
小一時間が経ちグランドでの御観覧を開始する時間となった。
グランドに作られた御観覧台へ、ご案内をする総監達。
グランドには装甲擲弾兵5万人が整列して準備が整っている。
皇帝陛下と皇女殿下が御観覧台へお上がりになると、
軍楽隊による、国歌と軍歌の演奏が行われる。
全員が直立不動で皇帝陛下と皇女殿下を見つめる。
通常であれば跪いて顔を上げることすら許されないモノである。
その姿は、立体TVや新聞等では見た事があるが、
殆どの者が、直接ご尊顔を拝謁する事は初めての事である。
其れだけでも装甲擲弾兵全体に感動と忠誠心が沸き上がっていた。
流石に5万人では後方の方や左右の者は、小さくて見えないため、
大ビジョンにより映像が映されていた。
まず、皇帝陛下から、お言葉を賜る。
「装甲擲弾兵達よ、卿等の忠誠誠に重畳である、予は卿等を頼もしく思うぞ」
続いて、皇女殿下から、お言葉を賜る。
「装甲擲弾兵の皆さん、皆さん素敵です。これからも頑張ってください」
皇帝の激励にキリッと締まる者達。
そして、皇女の愛らしい挨拶ににこやかになる装甲擲弾兵達。
皆が皆、この栄誉を忘れないようにと思うのであった。
挨拶の後、装甲擲弾兵同士の模擬戦が始まった。
みな真剣に模擬戦を行っている。
時折、皇帝陛下や皇女殿下が質問を行う。
「あの技はどんな技じゃな?」
「はっ、たいがためにございます」
「あの者は見事じゃ」
「はっ、第12装甲擲弾兵師団のパウマン中佐であります」
「天晴れじゃ」
「御意、かの者も喜びまする」
「うむうむ」
こうして、皇帝陛下の御相手をする、
装甲擲弾兵総監ライムバッハー上級大将は、緊張の連続である。
逆に皇女殿下の御相手の装甲擲弾兵副総監オフレッサー大将は。
皇女殿下から非常に懐かれていた。
「オフレッサー、そちの身長は高いのー、いくつあるのじゃ?」
「はっ、2m8cmであります」
「おー、すごいの、天に届くようじゃ」
オフレッサーは普段から怖面であり、
皇女殿下のエスコート役になることが不安であった。
しかしまったくの杞憂に終わりホッとしていた。
さらに殿下が非常に親しく接してくれるのも、
下級貴族出身の彼としては、望外のことであり。
皇女殿下に非常に親しみと慈しみを覚えていたのである。
「オフレッサー、皆が皆ようやってくれる、嬉しいことじゃ、
わらわにも出来る事ならしてやりたいものじゃ」
「殿下、そのお言葉だけで十分でございます」
「オフレッサー、そちは優しいの」
そう言われて、照れ
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