0295話『分離の成功』
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っている。
提督の身体に光っている粒子が左右に分かれて人型を形成していく。
最後にその光が晴れるとそこには榛名の姿と、そしてシンちゃんの姿があった。
「て、提督……どうなったんですか?」
「……今のところは成功のようだけど……明石、どうなんだ?」
「まだ分かりません。シンちゃんの意識が覚醒するのを見届けないとどうとも……」
先に意識を取り戻した提督と榛名はいいとしてまだシンちゃんは目を瞑ったままだった。
だけど少ししてシンちゃんはその目を開く。
「…………私は………?」
「シンちゃん、私のことが分かりますか?」
「榛名お姉ちゃん……?」
「はい。……………提督! シンちゃんの意識が覚醒しました!」
榛名は嬉しそうに提督にそう告げる。
提督も確認が取れたのか安堵の笑みを浮かべて、
「シンちゃん……こうして会うのは初めてだね」
「もしかして……あなたが提督さんなの?」
「ああ」
シンちゃんと視線を合わせるように片膝をついて会話をする提督。
だけどシンちゃんはどこか恥ずかしいのか榛名の背後へと隠れてしまった後に、
「あう……なんか恥ずかしい。どう言う事か分からないけど提督さんの前だと心がざわつく感じがする。なんでだろう……?」
「シンちゃん。おそらくは同族意識が働いているんだと思いますよ」
「明石お姉ちゃん。同族意識って……?」
「はい。シンちゃんと提督はもともと一人の人間だったのですから分離しても根っこの部分でまだ繋がっているんだと思うんですよ」
明石のその説明に提督も「なるほど」と言うけど、シンちゃんには難しい話だったらしくうんうんと考え込んでいた。
「とにかく! これで分離は完了です! シンちゃん、もう時間の制限はないですからいつまでもここにいられますよ!」
「ホントー……?」
「はい。本当です」
まだ実感が持てないらしいシンちゃんだけど明石の自信の顔でそれが本当なんだと悟ると嬉しそうに破顔させて笑顔になって、
「それじゃそれじゃこれからはお姉ちゃん達といつまでも一緒にいられるんだね!? わーい!」
心の底からの喜びを感じているシンちゃんに周りで見ていたみんなももう我慢の限界だったのだろう、シンちゃんに群がって一緒に喜んでいた。
その光景を見ながら提督と榛名は明石や金剛達と一緒になって話し合いをしていた。
「それでアカシ! 本当にもう大丈夫ナンデスカー? また元に戻るって事はナイデスヨネ?」
「金剛さん。ご心配なく。もしそんなことになったら更なる研究を重ねて今回の精度を上回るものを作ってみせますから。ですから今は経過を観察していてください」
「榛名! よかったですね! これでもう窮屈な思いはしないでいいんですよ!」
比叡がそう言いながら
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