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レーヴァティン
第三十九話 神の斧その十三

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「わかるな」
「全然違うな」
「そんなの見たらわかるな」
「毎晩酒池肉林だ」
 その国はというのだ。
「そんな生活を暮らしている将軍様と比べるとな」
「昭和帝の凄さがわかるな」
「明治帝も糖尿病にはなられたが」
「あの方も立派だったからな」
「深酒が過ぎただけだ」
 ただそれだけだったというのだ。
「お暮しは質素そのものだった」
「最高級の輸入酒ガブ飲みしまくって美味いもの食いまくってとかはなかったな」
「服すら質素だった」
 着ておられる軍服の裏が破れていて縫ってそのまま着られたという、捨てられることなくそうされたのだ。
「当然皇居もだ」
「あそこ今でも質素だしな」
「格が違う」 
「国家元首としてか」
「何故あの国の将軍様がよくて日本の皇室が駄目か」
「わからねえな、俺も」
「馬鹿だからだ」
 英雄はそう主張する輩を一言で片付けた。
「だからだ」
「そう考えるのかよ」
「常識で考えればわかる」
「世襲の共産主義でしかも国民餓えさせて自分だけとかな」
「見てわかることだ」
 それこそというのだ。
「そうだな」
「それでわからないってな」
「日本は洗脳教育もないからな」
 少なくとも学校教育や巷ではだ。
「だからだ」
「余計にだよな」
「馬鹿だ」
 そう言えるというのだ。
「あの国がいいという輩はな」
「それでか」
「世の中馬鹿もいる」
「そうした馬鹿もか」
「いる、そして東の島にもな」
「やっぱりいるか」
「また違う種類の馬鹿だがな」
 その種類の愚か者のこともだ、英雄は久志に話しはじめた。
「聞きたいか」
「ああ、そっちの冒険の話もだよな」
「する、聞くな」
「是非聞かせてくれるか、餅や団子を食うからな」
「そうしながらだな」
「ああ、聞くな」
「では話す、俺はだ」
 こうも言う英雄だった。
「ケーキを食いながらだ」
「話すか」
「そうする」
 こう話してだ、英雄はケーキだけでなくアイスクリーム等も食べつつ餅や団子を食べる英雄に話した。和洋折衷の大学の喫茶店の中で彼は話すのだった。


第三十九話   完


                  2017・10・25
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