第四章
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「だからね」
「今日にでもですか」
「解決するわよ、じゃあ今から君の部屋に行って」
「女の人が部屋に入るのは」
「いいのよ、一人ならともかく二人で入るのよ」
例え婚約者や彼氏がいてもとだ、恵子はそれはいいとした。
「それも遊びにじゃないでしょ」
「だからいいんですか」
「疚しいところがないならいいのよ」
胸を張って堂々としての言葉だった。
「だったらね」
「今からですか」
「君のお部屋に行くわよ、いいわね」
「それじゃあ」
「お部屋ここから近いでしょ」
「新世界のすぐ近くのマンションです」
「八条マンションの一つだったわね」
「はい、そっちに就職した同期に紹介されまして」
大阪支社勤務が決まった時にだ。
「そこに住んでます」
「中央区と浪速区の境だったわね」
「ぎりぎり中央区です」
大阪市の行政区画ではというのだ。
「そこです」
「わかったわ、じゃあね」
「僕の部屋まで行って」
「そこで問題を解決しましょう」
「じゃあ私も」
このスターバックスでは上司と先輩が主に話をしているので空気を読んであまり話さなかった晴香も言った。
「ご一緒させてもらいます」
「ええ、それじゃあね」
「三人で先輩のお部屋行きましょう」
「新世界の方にあるね」
ぎりぎり中央区のそこにとだ、三人で話を決めてだった。
三人は佳彦の部屋に行った、マンションの七階のその部屋は隅から隅まで奇麗に掃除が行き届いていた。
その部屋を見てだ、晴香は感心した様に言った。
「私の彼氏の部屋とは全然違いますね」
「そうなんだ」
「彼氏自分でお掃除しなくて」
こう佳彦に話す、晴香は会社の制服から私服に着替えている。ラフな黒いズボンと赤いブラウスに白いセーター、青いコートに黄色いマフラーという風水を意識したかの如き恰好だ。
「私がいつもです」
「掃除してるんだ」
「そう思うと先輩凄いですよ」
「お掃除は自分でしないと駄目じゃないかな」
佳彦はこう晴香に言った。
「休日に暇だったらね」
「しっかりしてますね」
「まあ私のダーリンもね」
恵子も苦笑いで言った。
「お掃除はしないから。お料理とお洗濯は一緒にしてくれても」
「お料理とお洗濯してくれるだけでかなりいいですよ」
「そうよね、けれどお掃除はね」
「しないんですね、主任の婚約者さんも」
「全然ね、まあ籍入れたら共働きだけれど」
「お掃除はですか」
「私がやるわね」
これまで通りとだ、苦笑いで言う恵子だった。
そうした話をしてからだ、恵子は佳彦にあらためて言った。
「じゃあね」
「はい、問題のですね」
「女の人が出る窓の方まで案内してくれる?」
「こっちです」
佳彦は二人をすぐにその窓の方に案内した、そこはリビン
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