ペルソナ3
1950話
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ロマルが真田を中心に円を描くように移動しており、何かあったら即座に攻撃出来るように隙を窺っている。
コロマルの戦いだから炎獣を作るような事はせず、まずは真田に戦わせてみたんだが……寧ろ、戸惑っているのはコロマルではなく真田の方だった。
ただ、その理由はよく分かる。
そもそもの話、コロマルは犬としてもそこまで大きな訳ではない。
ボクシングを戦いのベースにしている真田にとっては、低い位置にいるコロマルというのは非常に戦いにくい相手なのだろう。
「明彦は、何気に動物が好きだからな。どうしても躊躇ってしまう……というのも、あるのだろう」
追加で出てきたその言葉に、少しだけ驚く。
真田の性格を考えると、別に動物好きといった風には到底思えないのだ。
……いやまぁ、外見だけで考えるのであれば、荒垣が料理好きだというのだって普通に考えて有り得ない事だろうが。
「わん!」
コロマルが鳴き声を上げ、地面を蹴る。
そのまま真田に向かって突撃していくが……次の瞬間、真田はボクシングのフットワークでその一撃を回避する。
この辺りの動きを見る限り、真田は攻撃よりも回避の方が得意そうに見える。
まぁ、真田の性格から考えると、イケイケの攻撃特化型に見えるのだが。
だが、よく考えてみればボクサーのパンチを回避するのと、コロマルが突っ込んでくるの。
どっちの方が回避しやすいかとなると……大きさと速度の両方から考えて、後者だろう。
もっとも、ペルソナを召喚するのであればまだしも、今の状況で真田がコロマルに攻撃を命中させられるかは、別の話だが。
「くそっ!」
「わおおおん!」
真田がコロマルに対して蹴りを放つも、その一撃は慣れているボクシングに比べて、どうしても粗雑な一撃になる。
勿論、その辺の普通の高校生……それこそ、俺が知ってる限りだと、友近のように特に身体を鍛えている訳でもない高校生が放つ一撃よりは、格段に鋭い一撃だ。
だが、その程度の一撃であれば、それこ影時間に関係している者にとっては、特に脅威には感じない。
「真田の場合はボクシングが主になってるのは分かるけど、蹴りを使う格闘技をさせてみてもいいかもしれないな。それこそ、キックボクシングとか、ムエタイとか。もしくは……空手もいいかもな」
「む? 前2つは分かるが、何故そこで空手が出てくる? いや、勿論空手にも蹴り技があるのは知ってるが……今の言い方から考えると、空手というのは他のとは違うと言ってるように思えるが?」
「ああ。あくまでも俺の知ってる限りの格闘技で、という限定だが……」
そこで一旦言葉を切り、コロマルに翻弄されている真田の方を見る。
迂闊に蹴り技を出しても、その一撃はあっさりと回避され、その隙を突かれてコロ
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