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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません
第七十一話 戦陣訓
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自体を制御するのではなく、
ゼッフル粒子を吸引するナノマシンを開発して其れにより指向性を確保するんですよ。
それならば可能なはずです」

コロンブスの卵的な発想ですから、みんな其れがあったかという顔に変わります。
「なるほど、確かに粒子自体をコントロールするより遙かに簡単かもしれません」
「確かにそうじゃな、研究させてみるか」
「お願いしますね」

「次にですが、帝国軍規はルドルフ大帝がお決めになったモノなので、
変更は難しいのですが、改訂しておきたいというモノが有るのです」
「いったい何じゃな?」

「『俘虜を恥として死を持って矜持を得よ』です。
このせいで降伏もせずに玉砕を遂げる部隊が続出しています。
確かに帝国軍人で有れば、叛徒に降伏は恥辱以外の何物でもないでしょう。
しかし門閥貴族なら鼻で笑うでしょうが、人命を無駄に浪費したくはないです」

「しかしルドルフ大帝以来の軍規を変えるわけにも行かんぞ、
貴族達が騒ぎ出すにきまっておる」
お父様も此に関しては弱いな、まあ暗殺されるかも知れないしね。

「簡単です。晴眼帝マクシミリアン・ヨーゼフU世が劣悪遺伝子排除法を有名無実にしたようにすれば良いのです」
「で内容はどうするのじゃ?」

「はい、お父様に勅命を出して頂きます」
「勅命をか」
「はい勅命であれば、帝国臣民ならば考えは別として須く守らねばなりません、
破れば逆賊ですから」

「出すとしてどの様なモノじゃ?」
「はい戦陣訓と言うモノを出して頂きます」
「戦陣訓?」

「ええ、現在の帝国軍の軍規は非常に低いです、
汚職や横流しなどの犯罪、地方叛乱時などでの略奪暴行等、
そして先ほどの玉砕や自決を強要などです」

「確かに軍規の乱れは酷いです」
「それほどか?」
「はっ」

父様はあまり聞いてないからね。
「其処でです、今上勅命により古い軍規を有名無実化してしまうのです」
みなさん頷いてます。此処は酷いようですが敢えて酷い言い方を言います。

「酷いようですが、はっきり言って人命も資源です。
叛徒撃破ですり潰すならいざ知らず、
無駄な自決や玉砕で捨てるのは、大いなる損失です」

みんな考えてますよ。
「草案はあるのですか?」
「ケスラー考えて有りますので、其れを元に作って欲しいのです」
「教えて頂けますか?」

「ええ」

【昨今の軍規の乱れを鑑み。此処に新たなる詔を示す】

【帝国軍人 心得の条 我が命我が物と思わず 無用なる死、あくまで禁じて 奮戦勇戦し刀折れ矢尽きし時 堂々なりて降伏せよ、無用なる死迎えし者  死して屍拾う者なし 死して屍拾う者なし】

【第一条
軍規の粛正。
略奪、暴行、虐殺等の帝国軍人にあるまじき行為の
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