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エアツェルング・フォン・ザイン
そのろく
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魔法すげー!
「あ、覗いたら殺すわよ」
「今更覗きなんてしねぇよ」
「あら?体に精神が引っ張られてるのでしょう?」
「恩人にそんな不貞は働かんさ」
「そう」
アリスは風呂場へ行ったようだ。
「玉藻…お前だけだよ…俺と居てくれるのは…」
「くぅ…くぅ…」
「ありがとな…」
その後玉藻を撫でていたらアリスが戻ってきた。
「お風呂空いたわよ…ふふっ…」
ん?
「どうかしたか?」
「あなた、とっても幸せそう。玉藻が出て来てから、暗い顔じゃなくなったわ」
「そうか…」
さて、俺も風呂に…って…
「アリス、玉藻見ててくれない?」
「わかったわ…起こさないようにね」
俺はゆっくりゆっくりと玉藻をアリスの膝にのせた。
「あら…本当にふかふかね…」
玉藻って逆撫でポなのだろうか?
「じゃぁ風呂入ってくる」
「私が入った後の風呂だからって興奮しちゃだめよ?」
「するかアホ」
騎士団時代は当たり前だったっつーの。
「そう」
アリスは幸せそうに玉藻を撫でていた。
俺は風呂場へ向かった。
風呂場は結構広かった。
「へー、いい風呂だな」
体と頭を洗って湯船に浸かる。
「幻想郷…か…」
忘れられた者達の楽園。
最後の理想郷…
俺が識っている人はたくさん居る。
でも俺が知っている人はいない。
「さみしぃなぁ…」
はぁ…UWの時はキリトとアスナが居た。
それに帰れる心算もあった…
「皆元気かなぁ…絶対泣いてるよな…」
葵…
「はぁ…せめて卒業(意味深)したかったな…」
あーふざけてないとやってらんねー…
「れーざーらんす…お、出た」
レーザーランス、心意基本技の一つ。
ベルクーリが得意だった『心意ノ太刀』の下位互換だ…
その後、心配になって様子を身に来たアリスが来るまでふざけていた。
「あーご主人もどってきたぁ…」
リビングに戻ると玉藻がテーブルの上でぐでぇーっとしていた。
「おー上がったぞ。玉藻」
玉藻が俺の頭に乗る。
「まったく…いくら妖精だからって溺死するのよ?」
アリスに怒られた…
「だぁいじょぶだって、人間だった頃も毎日一時間くらい入ってたし」
「あなた…六十なんでしょう?よく死ななかったわね…」
ん?
「いやいや、年くってるのは魂だけさ。人間だったときの実年齢は18だよ」
「?」
まぁ、そうなるわな
「俺はゲームの世界で精神を加速したまま二百数十年を過ごした。
加速率は500万倍で十数分」
「何を…いっているの?」
「だから、俺は精神だけが年をくった異端なのさ」
アリス目を見開いた
「因みに俺の相棒にして剣の主たる星王とその妃たる星王妃も同じだ」
俺達はUWでの記憶を消さなかった。
それは彼らに対する冒涜だからだ。
「そう、わかったわ…」

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