CAST8
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AM02:03
「そろそろ…いいかな…」
与えられた部屋の中で、電子書籍の入った端末を閉じる。
「あぁ…部屋知らねぇや…」
"千里先を見通す程度の能力"
視界が広がり、四葉家本邸内の様子が手に取るように解る。
おっと…達也に気付かれたかな?
まぁ、構わない、直ぐに終わる。
そのまま捜索を続け、ある女性を探す。
お?居た…
場所を確認し…
"境界を操る程度の能力"
目の前にスキマを開き、目的地へ…
くぐった先は寝室だった。
pi…pi…pi…pi…pi…
そこに横たわる女性は、穏やかな顔で眠っていたが、その体には心電図モニターが繋がれいた。
「…………誰かしら?」
おっと…起こしてしまったな…
「はじめまして、私は千葉白夜。先日御子息と共に戦った者です」
「そう…貴女が…」
「はい」
「それで、何の用かしら?」
用…
「司波深夜さん、貴女に贈り物があります」
「贈り物ですって?」
「はい」
"境界を操る程度の能力"
封印『概念<不老>』…解除…
"老いる事も死ぬことも無い程度の能力"
「蓬莱人の血…如何なる病もたちどころに治す薬です…
口を開けてください」
「蓬莱人の血…そんな眉唾物信じるとでも?」
「なら試せばいい、アンタの体を蝕むのが魔法的疾患だろうと治せる。
蓬莱人の血ってのはそう言う物だ」
「毒じゃないでしょうね?」
「ここでアンタを殺したら容疑は真っ先に俺に向く。
そうでなくても今現在アンタの息子に視られているんだ。
俺はまだ死にたくないのでね」
「それが素かしら?」
「ああ、とりあえず口開けろ」
「まぁ、いいわ、どうせその蓬莱人の血とやらが毒でも…死ぬのなんて遅いか早いかだけだもの」
そう言って口を開けた四葉深夜の口の真上に指を持っていき、圧切を纏わせた爪で、皮膚を裂いた。
彼女の口にポタポタと俺の血が落ちる。
「まぁ、こんな物か…」
「蓬莱人の血って本当に血なのね…貴女って不老不死なのかしら?」
「さぁね…あぁ、そうだ、アンタのガーディアン…桜井穂波だっけ?彼女にもやっとくか?」
「ダメよ、私で異常が無いか確認してからよ」
ほぅ?
「ガーディアンを大切にしてるんだな」
「ええ、私はミストレスですもの」
「そうかよ」
ふと心を覗くと…
うわぁ…マジかぁ…
「アンタ…ガーディアンに手を出すのはどうかと思うぜ?」
「あら?彼女結構イイ声で啼くのよ?
貴女もどう?女なら大歓迎よ」
プチん…
「おい…」
「なにかしら?」
「俺は男だ」
え?さっきTSして遊んでただろうって?
TSしてる時はいいんだよ。
男の体の時に女と間違われるのが嫌なんだよ。
「あら、そうだったの?ごめんなさいね」
「いや…構わねぇよ…じゃぁ…俺は戻らせて貰うぜ
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