第5章:幽世と魔導師
第143話「利根川の龍神と…」
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予想以上に体力を消耗してしまった。
今はまだ夜だし、これ以上強力な妖との戦闘は避けたいが……。
「(……いや、そんな事は言ってられないな。時間が経てば経つ程、被害は増していく。それに、消耗はしたけど戦えない訳じゃない)」
封印を施しつつ、まだアースラには帰還しないと決める。
……とりあえず、連絡は入れておくか。
「『クロノ、こっちの祠の封印は完了した』」
『了解した。……戻って来ないのか?』
「『もう少し探索をしてみる。出来るだけ妖も減らしておきたいしな』」
『わかった。無理はするなよ』
クロノに軽く連絡を入れて置き、探索を続行する。
……と、その前に龍神がパワーアップした原因を聞いておくか。
「『葵、今いいか?』」
『優ちゃん?どうしたの?』
葵に念話を掛ける。椿でもいいけど念話だと葵の方が安定するしな。
「『一応、利根龍神は倒したんだが……途中でいきなり強くなったぞ?それこそ二人が言ってたのよりも圧倒的に』」
『えっ?……あー、何か川に普段とは違う様子はない?』
「『川か……』」
利根川を少し見てみる。何か影響があるとしたら、普段よりも流れとかが……。
「『……あー、昨日辺り、雨でも降ったんだろうな。増水している』」
『それだよ。多分、川の影響で龍神が超化……力を付けたんだと思う』
「『なるほどな…。納得した。ありがとう葵』」
『これぐらいお安い御用だよー』
利根龍神の謎のパワーアップにも納得がいった所で、探索を再開しよう。
「……これで三つ目……」
西に向けて探索を続行して二時間程。
龍神の祠を合わせて三つ目の門を閉じ終わった。
「近い上に弱くて助かったな……」
見つけた門は僕が探索してる際の進行先にあり、さらには守護者が龍神(パワーアップ前)よりも全然弱かったため、あっさりと閉じる事が出来た。
「……さて…」
さすがに疲労も溜まってきた。ある程度妖を減らしたら戻るか。
「……ん……?」
周囲に満ちている霊力を利用した探知術を使っていると、ある反応を捉えた。
一つのそれなりに大きい反応と、それを追いかける複数の反応。
……これは…。
「(追いかけられている?善悪は……ちょっと遠くて判別できないか)」
“仕方ない”。そう思って反応の方へ足を向ける。
「(霊力の感じだと、追いかけている方は妖か。じゃあ、追いかけられているのは……霊力を持つだけの一般人?いや、霊術も使っている。陰陽師の類か?)」
向かう途中、霊力の気配から大体の情報を掴む。
妖に追いかけられているのであれば、このまま
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