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レーヴァティン
第三十九話 神の斧その二
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「この斧でね」
「それじゃあか」
「うん、これだけの武器を貰ったんだ」
「それならか」
「国や国民の人達を護るだけに留まらず」
 それだけでなく、というのだ。
「この乱れた世界を救えるんじゃ」
「そう思ってか」
「王様に暇を申し出てね」
 そうしてというのだ。
「冒険をはじめたんだ」
「そうだったのかよ」
「この世界を乱している原因は何かって探す旅にね」
「それか」
「それでずっと旅をしてきたけれど」
「それでわかったかな」
 今度は淳二が剛に聞いてきた。
「どうしてこの世界が乱れているか」
「うん、何となくだけれどね」
 剛は朴訥な表情で淳二に答えた。
「この島が、東の島もね」
「どうして乱れているか」
「わかったよ」
「じゃあどうしてかな」
「うん、沢山の国に分かれていて互いに争っていて」
 こう話した剛だった。
「そしてね」
「そうしてだね」
「そう、海の魔神も何かと干渉してくるしね」
 この魔神の話もするのだった。
「そして巨人達も出て来る」
「あの連中はね」
 源三は彼等のことになるとすぐに言った。
「神出鬼没だしね」
「あの連中が出て来る理由はわからないけれど」 
 それでもというのだ。
「何時出て来てもすぐにやっつけたら被害も最低限で済むよね」
「巨人に迷惑している人達って多いからね」
「そう、国々の争いをなくして魔神をやっつけて巨人が出て来てもすぐに退治出来る様にしておく」
「そうすればだね」
「この島はずっと平和になるよ」
「では、でござる」
 進太は剛に問うた。
「具体的にはどうするかは」
「わかったかなっていうんだね」
「左様、貴殿はわかったでござるか」
「このことも何となくだけれどね」
 剛は進太にもこう答えた。
「わかったよ」
「ではそういったものでござろうか」
「島を統一すれば、一つの国で強い政府を立ち上げて治めればね」
 そうすればと答えた剛だった。
「国々の争いはなくなる、そしてね」
「その統一した力で、でござるな」
「今度は海の魔神をやっつける、そして巨人達もね」
「何処に出てもすぐに向かえる様にしておくでござるな」
「そうすればね」
「被害は最低限で済むでござるな」
「そうしたことがわかったよ」
 旅をして、というのだ。
「僕もね」
「そうでござるか」
「それでこの島を救う異邦人の話も聞いてたし」
「世界を救う剣を持つ者とその者と共に戦う十二人でござるな」
「僕は多分十二人の一人だってね」
 自分自身でというのだ。
「思ってたし」
「それでは」
「旅の途中でその十二人を探す旅に切り替えたんだ」
「そしてここまで、でござるか」
「来たんだけれど」
 剛は少し残念そうに進太に話した。

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