第七十話 パイロットがいっぱい
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たのである。
喜びを隠せない12名は、やっかみ半分の仲間達から手厚い胴上げをされて、
寒いプールに投げ込まれた。
「てめーら、俺達を殺す気か!」
投げ込まれた連中が叫んでいるが、顔は笑っていた。
其れをバウマン少将は笑って見ている。
飛行長補と大隊長は取りあえずローエングラム警備艦隊新発足の25日までは休暇であるが、
腕をならす為に休暇返上で訓練を始めるそうだ。
飛行長に決まった、ヘルマン・メルダース少佐は30歳、
士官学校卒業後にワルキューレパイロットとしてイゼルローン要塞へ配属された後、
メキメキと腕を上げ、戦艦2隻、巡航艦6隻、スパルタニアン撃墜数89機を誇ったが。
5年前当時新進気鋭のパイロット、カール・グスタフ・ケンプ少尉が無茶な行動をして撃墜されかけ、
ケンプを守ってで自機が被弾そのままケンプを逃がした後、
戦場に置き去りになり叛徒の捕虜になったのである。
撃墜王の彼は同盟で怨嗟の為に酷い尋問を受け片眼が不自由に成っている為、
最早パイロットとして再起不能として同盟側も前回の捕虜交換で釈放したのであり、
五体満足であれば釈放されなかった可能性が高かった。
しかし彼は、其れを感じさせないほどの努力でハンディを克服している。
しかも彼は元々明るく部下思いなため逆境にも耐え続けたのである。
また自分を見捨てたケンプについても何ら恨み言を言わないほどの清廉さである。
そして素晴らしい見識を持って居る為、
バウマン少将がメルダース少佐を認め、
飛行長を手に入れたのである。
彼の嬉しのあまり、ガッツポーズをして同僚から、からかわれたのである。
そして取るモノも取りあえず。
オーディンへ帰還する。バウマン少将の巡航艦アトレビドに便乗し旅立った。
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出てくる少将はどっかで知ってる様なかたです。
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