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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica8-C邂逅〜Heiliger Prinzessin unt Kaiser〜
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ノーヴェに以前そう言われた。今回も、アインハルトさんはわたしの技とか知らないし。でもアインハルトさんの事情を聞く限り、今出せる全力で戦わないといけないって思った。だから・・・。

「でも知っておきたいです!」

「だよな。そのために今日来たのだから」

ルシルさんの足元にサファイアブルーのベルカ魔法陣が展開されると、ルシルさんの姿が光に包まれた。光が治まると、わたし達の前に小さくなっちゃったルシルさんが居た。みんなでポカンとしてると、ルシルさんは「現在のアインハルトの体格に似せてみた」って屈伸や伸脚しながら教えてくれた。

「準備運動はこんなものだろう。じゃあヴィヴィオ。準備はいいかい?」

「いつでもOKです!」

離れてくフォルセティ達を余所にわたしとルシルさんは砂浜に残って、一定の距離を保ったうえで構えを取った。そう言えばルシルさんとの1対1で闘いって初めてかも。身長も低くなってるからフォルセティと被るけど、こうやって対峙してみると受ける空気が違う。一切の隙が無い。こっちから攻め込めない。

「あの、その隙の無さも覇王流と関係してますか?」

「ん? あー、ごめん。違う。わざと隙を作るというのは難しいんだよな〜・・・。ま、とりあえず拳を交えてみよう、ヴィヴィオ」

「あ、はい! お願いします!」

グッと腰を落として、そして地面を蹴って一気に距離を詰める。砂に足を取られてスピードが乗らないけど、それでもルシルさんの懐には入れた。右ストレートを打ち込むと、ルシルさんは顔を逸らして避けた後、伸びきったわたしの右腕を取って、「あわわ・・・!」わたしを後方へ放り投げた。

「っとと」

着地してたたらを踏んでたわたしに、ルシルさんの左ストレートが繰り出されるんだけど、なんか遅い気がする。上半身を後ろに少し反って半歩分だけ後退して、ルシルさんの拳を回避。わたしの鼻先ギリギリで止まったルシルさんの左腕を掻い潜って懐に入る。

「せいっ!」

右と左のコンビネーション。ルシルさんは右手の平だけでパシンパシン!と受け止める。すぐにわたしは後退して上段蹴り。そしてルシルさんは上段回し蹴り。わたしの脛とルシルさんのふくらはぎが激突。そして距離をお互いにとって、攻防を繰り返す。

(なんだろう・・・。ルシルさんの動き、どんどん速くなっていってる気がする・・・?)

最初のストレートに比べて、ルシルさんの攻撃のスピードが上がってるかもしれない。それに始めはわたしの攻撃を防御していたのに、今じゃ掠りもしなくなってきた。

「っく・・・!」

さらに言えば、わたしが攻撃に移れる頻度も少なくなってきた。そんな中、「ふむ。これが今のヴィヴィオのレベルなんだな」ってルシルさんが呟いたのが微かに聞こえた。するとルシル
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