8・はぐれ悪魔
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アスは腰に両手を当てて足を大きく開き怪物を見下ろすようにして言った。
「おのれ、グレゴリー家の娘め!!」
怪物は、息も絶え絶えにリアスを睨みつけていった。
「言いたいことはそれだけ」
リアスが気合を込めるとグレモリー家の紋章が現れた。その時、怪物は凰蝶を発見した。
(しめた!!)
怪物の動きは死にかけているとは思えない速さで凰蝶の方へ突進してきた。
その場にいた全員が虚を突かれた感じで怪物の動きを見守った。
「凰蝶ちゃん、逃げて!!」
アーシアの叫び声で全員が我に返った。
「なんで、凰蝶がここに?」
ゼノビアと木場が怪物を追ったが、間に合わなかった。
「一誠、付けられたわね」
リアスが一誠を睨んだ。
怪物は逃げようとした凰蝶を捕まえ、凰蝶を盾にするようにリアス達の方へ凰蝶を向けた。
「ハハハ、馬鹿な人間。これで私の方が有利になったなぁ、リアス・グレモリー」
怪物はにやりと微笑んだ。
「このはぐれ悪魔!!凰蝶ちゃんにちょっとでも手をだしてみやがれ、てめぇをメタメタにしてやる」
一誠は白く輝く球を怪物に向けた。
「おぉぉ、元気がいい男の子だこと。でもねぇー、こっちが有利なのをわかっていないの?」
怪物はにやりとひげた笑みを浮かべた。
「それにどう?こんな可愛らしい人間の女の子の肉は柔らかくてとっても美味しいのよ」
怪物は凰蝶の腕を絞り上げてゲラゲラと笑った。
(い、痛い。なにこれ?撮影じゃないないの?どうしてこんな目にあわないといけないの?)
この理不尽なことに凰蝶の目から涙がこぼれだしてきた。
(私、死んじゃうのかなぁ?死にたくないよ)
(大丈夫さ。お前は死にはしねぇよ)
凰蝶の目の前が暗くなったと思った時、いつもの声が聞こえ、一人の男が立っていた。
(あなたは、いつも私の夢に出てくる人?)
(お前は死なない。お前の力をこの化け物に見せてやれ)
(私の力ってなに?あなたは誰なの?)
鼻が曲がりそうな匂いで凰蝶は我に返った。怪物の顔が凰蝶に近づいていて長い舌を凰蝶の頬に這わせていた。が、その時、凰蝶の中の何かがはじけ飛んだ。
「汚い手で私に触るんじゃない」
凰蝶の大きな目が怪物を睨みつけた。
「な、なんだと!!この餓鬼が!!もう、腕を?ぎ、頭から食ってやる」
怪物は腕に力をこめた。その刹那、怪物の腕は宙を舞った。と、同時に凰蝶もまた宙を舞い一回転して地上に降り立った。
「ぎゃぁーーーー!!」
怪物は切り取られた腕かから血を吹き出し悲鳴を上げた。
凰蝶の右手には八角形の物体が握られていた。その物体には、八角形の角に仏法僧が使う独鈷に似た鋭い歯がついていた。
「なんだ、あの武器は?」
一誠たちは見たことのない武器に目を見張った。
「ナクマク サン
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