そして大地が消え去った
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手に入れるためか」
「隠す必要はないよ。正式名称は知っている。妖精三大魔法のさらに上位、秘匿大魔法『妖精の心臓』
ゼレフの口からその言葉を聞いた瞬間、マカロフは全てがわかったかのような顔をする。
「これで全てに合点がいった。お主がゼレフだから、妖精の心臓を狙っているということか」
「そうだね・・・だけど、そう決めたのは最近の話だよ。元々はアクノロギアに対抗するために集め出した“力”なんだ、帝国は。
10年前に進軍しようとしたのも僕の意志ではない。“16”にも歯止めの効かない子がいてね。あの時は僕が止めたんだ、まだその時ではなかったから」
「評議院の保有していたエーテリオンやフェイスを恐れてではなかったのか?」
「もちろんそれもあった。こちら側にも甚大な被害が出ただろうね。だが今のアルバレスならイシュガルにもアクノロギアにも負ける気はしない」
マカロフの読みとは違い、スプリガンはただ攻めるべき時を待っていただけだった。そしてすべての準備が整ったことを告げた彼は、口元を緩める。
「交渉の余地は無しか・・・」
「残念だけど。本当の竜王祭が始まる。黒魔導士、竜の王、そして君たち人間。生き残るのは誰なのか決める時が来たんだよ」
「戦争を始めるつもりか」
「殲滅だよ」
「貴様に初代は渡さんぞ!!」
戦いが始まる前にゼレフを討とうとしたマカロフ。しかし、それよりも早くゼレフはマカロフを魔法で封じ込める。
「君には少しだけ感謝しているんだ。ナツを育ててくれてありがとう」
「・・・!?」
マカロフは彼の言葉の意味がわからない。ゼレフは自分とナツとの関係性を話すことなく、マカロフを魔力の球体に閉じ込める。
「すぐに楽にしてやろう。そして体をナツに届けよう。怒るだろうな・・・僕を壊すほどに」
弟の怒る姿を思い浮かべて笑いが止まらないゼレフ。彼の魔法によりマカロフは苦しみ悶える。
「最後に言い残すことはあるかい?」
「うう・・・醜い・・・悪魔め・・・」
「おしいね。スプリガンというのは醜い妖精の名前さ」
そう言ってトドメを刺そうとした瞬間、マカロフが決める。ゼレフの目が捉えたのは、瞬間移動の魔法を駆使してマカロフを救出したメストだった。
シリルside
シュンッ
「「「「「!!」」」」」
マスターの救出のためにと瞬間移動で城へと乗り込んだメストさんを待ち構えていた俺たち。そこに、マスターを抱えたメストさんが帰ってきた。
「じーさん!!」
「マスター!!」
「じっちゃん!!」
「マスター!!」
「わぁ!!」
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