そして大地が消え去った
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だゾ」
「なぜエリックにしなかった?」
「あいつにするとマズイことまで聴かれちまうんだ」
立ち上がってこちらに歩いてくるソラノさん。ルーシィさんたちの後ろでエルザさんとメストさんが何やら話していたが、誰もそれを気にせずソラノさんに冷たい眼差しを向ける。
「あんたが敵にバレて・・・」
「島まで逃げてきたせいで」
「大人気の観光地が〜」
「島が消えた」
「私だって命からがら逃げてきたのよ!!」
カラコール島が消えた原因となったソラノさんだが、それを言うのも酷な話だろう。俺はそれよりもこの神殿を止めてほしいけど・・・
「ま・・・メストには借りがあるからね。今回だけは手を貸すけど、仲間になったわけじゃないゾ」
「ありがとうエンジェル・・・そ・・・ソラノ?」
敵の情報を手にいれてくれた彼女に感謝の意をルーシィさんが伝えると、ソラノさんは彼女のビキニに手をかける。
「カレンを殺したのは私。忘れちゃダメだゾ」
「・・・」
悪にしかなり得ないのか馴れ馴れしくなってきた彼女に釘を指すソラノさん。ルーシィさんはその態度に何も言えない。
「よせ、ソラノ」
「はいはい」
エルザさんにたしなめられて彼女は手を離す。ルーシィさんはずれたビキニを直していた。
「あの・・・お聞きしたいんですが・・・」
「これ・・・どこに向かってるんですか?」
「地獄か?」
そんな中俺たち3人は早くこれを止めてもらうために行き場所を尋ねる。できることなら近場で停止してくれればと思うんだけど・・・
「マカロフのところだゾ」
さらっと答えたソラノさん。しかし、それには俺たち全員思わず固まった。
「お前・・・マスターの居場所を突き止めたのか?」
「見直した?」
茶目っ気のある笑みを見せるソラノさん。彼女がマスターの居場所を突き止めたことにグレイさんたちは歓喜していたが、俺たちはこれが当分止まることがないことを知り、絶望感に浸ることになった。
それから数日後のある日、アルバレス帝国の首都は異様なまでの盛り上がりを見せていた。
「あ!!帰ってきた!!」
城から城下町を見下ろしていた黒髪の女性はそう言って階下へと降りていく。その隣の部屋では、羊羹を食べている眠たげな目をした髪を後ろに流している男が盛り上がりの中心にいる人物を見ている。
「はへっへひたほひふほほは、はほはふは」
上着を羽織って彼は部屋から出ていく。その表情は、まるで血に飢えた獣が獲物を見つけたような、不敵な笑みを浮かべていた。
第三者side
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