そして大地が消え去った
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「なんだなんだ?」
「水着の少年たちが兵隊を・・・」
「何てことを・・・」
野次馬の観光客たちが兵隊を殴ってしまった俺たちを見て揉め事が起こるとその場から距離を取り始める。
「お前らそこを動くな!!」
騒ぎを聞きつけようやくやって来た増援部隊。そのおかげで俺たちは完全に囲まれた。
「もう島から出れねぇぞ」
「そんなの問題ないよ〜」
「そうね、全員倒せばいいんだもん」
1人慌てているメストさんだが俺たちには焦りなど一切ない。勝ってしまえば何も問題ないのだから。
「こっちは任せてください」
「ウェンディとシリルは鼻がいいからすぐ見つかるよ、お父さん」
「あれ!?俺もそっちなの!?」
バトルの準備が出来てただけにハッピーの言葉にガッカリせずにはいられない。でも、涙を流している少年を見ると俺の良心が放っておけないと言っている。
「行くよ〜、シリル」
「はいはい、わかりました!!」
少年を慰めながらお父さん探しの旅に出るためにその場を離れる俺たち。その途中、メストさんからイヤらしい視線が飛んできて寒気がしたが、それを払い除けるようにその場から退散した。
「ナツさんたちすごい暴れてるみたいだね」
「俺も参加したかったなぁ」
遠く離れていても今の俺たちには彼らが戦っている音が聞こえてくる。でも、マスターが勝機を見出だせないほどの相手なのにナツさんたちに全く歯が立ってないようだけど、本当に強いのかな?
「あいつらのことは今はどうでもいいのよ」
「うんうん。早くお父さんを探してあげないと〜」
男の子を慰めながら手を繋いであげているシャルルとセシリーからそう言われて本来の任務に戻る。でも、お父さんがどんな人かわからないと、見つけようがないんだよな。
「ねぇねぇ、君のお父さんってどんな感じの人?」
「うんとね―――」
彼が答えようとしたその時、辺りが揺れ始める。その震動に耐えられず少年とハッピーは尻餅をついていた。
「なんだこれ?」
「シャルル、セシリー、空へ」
「わかったわ」
「任せて〜」
姿勢を低くしていたけどなかなか修まらない震動に違和感を覚えてセシリーたちに抱えてもらい空へと飛び立つ。
「あれ!?」
上空へと飛び上がっているはずの俺たち。しかし、何かがおかしい。
「空に上ってるのに・・・」
「地面との距離が離れない!!」
「セシリー!!向こう!!」
「海の方に回って!!」
このままでは再び地面に足がつくと思われたので陸地から大きく離れることにした。そこで俺たちは唖然としていた。
「なっ・・・」
「そんな・・・」
「ウソでしょ・・・」
「島の
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