ペルソナ3
1948話
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「分かった、分かった。その代わり、タルタロスの中では俺の指示にきちんと従うんだぞ?」
「わん!」
嬉しそうに鳴くコロマルだったが、本当に俺の言う事を分かってるんだよな?
「なるほど、コロマルだったか。その犬は結局アルマー君達が引き取る……という事でいいのかな? 個人的には、少し研究してみたいんだけど。……ああ、勿論僕だってコロマルを酷い目に遭わせようなんて事は思ってないよ。……その、どうだろう。よければ、僕の研究に今度協力して貰うというのは……」
「わん」
幾月の言葉を理解しているのかどうなのか……いや、これまでの流れから考えて、恐らく理解しているのだろうが、それでもコロマルは幾月から視線を逸らす。
……もしかして、俺が幾月を好んでないってのを、悟ったのか?
まぁ、コロマルならその辺りを野生の勘って奴で察してもおかしくはないが。
そう考え、野生? と一瞬疑問を抱く。
だが、一応今のコロマルは誰かに飼われている訳でもないんだし、野生という言葉で表現してもおかしくはない筈だ。
「あー、駄目か。うーん、僕個人としては動物が好きなんだけど……なんでだろうね?」
「いや、それを私に言われても困るのですが」
幾月の言葉に、美鶴は困ったように言う。
もしかして、そのうち召喚器を作る代わりにコロマルで実験させろなんて事は言わないよな?
言っても、美鶴辺りは即座に反対しそうに思えるのだが。
そんな風に考えつつ、俺は少し怪しんだ視線を幾月に向ける。
俺の視線に気が付いたのか、幾月は頭を掻きながら口を開く。
「どうしたのかな? 僕はこう見えて臆病なんだから、あまり睨み付けられると、オークになってびょーんと跳ねるよ? ……無理があるかな?」
幾月の言葉に、俺達は全員揃って――コロマルも含めて――頷くのだった。
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