ペルソナ3
1948話
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こで考えても意味はないと悟ったのか、再び口を開く。
「よければ、この子のペルソナを見せて貰えないかな?」
月光館学園の理事長をしているが、幾月の本質はあくまでも研究者という事なのだろう。
ゆかりが抱いているコロマルがペルソナを使う……というのを、どうしても見たいらしい。
それを断ろうとし……だが、美鶴に視線を向ける。
「ペルソナを見せるのはいいけど、コロマルが使えるような召喚器を作って貰えるか?」
「む、その犬がか? しかし……」
口籠もる美鶴だったが、その理由は大体理解出来る。
召喚器というのは、ただの銃の模型という訳ではない。
……そもそも、銃の形をしていればいいのであれば、それこそモデルガンとかそういうのを使えばいいだけなのだから。
そうである以上、やはり作ってくれ、はい分かった……という風に、簡単にはいかないのだろう。
ましてや、今回俺が作って欲しいと言ってるのは、あくまでもコロマルが使う召喚器だ。
つまり、今までのような銃の形をした召喚器では、どうしようもない。
そうなると特別製の召喚器となり、コスト的にもかなり掛かる筈だ。
「大丈夫。もしここでペルソナを見せて貰えるのなら、その召喚器は責任を持って手配させて貰うよ」
「理事長、そんなに安請け合いしていいのですか?」
「ああ。美鶴君も知ってる通り、召喚器というのは死をイメージさせるものが必要となる。今の世の中では、拳銃が一番それらしいから、召喚器は拳銃の形をしているけど、別に死を感じさせるものであれば何でもいいんだよ。……それこそ、もっと昔であれば、刀型の召喚器とかもあったかもしれないね。だから、その辺は気にしなくても大丈夫」
「……理事長がそこまで言うのであれば、私は構いませんが……アクセル、どうだ?」
美鶴が俺にそう聞いてくるが、正直なところ俺に聞かれてもな。
「ペルソナを召喚するのは、俺じゃなくてコロマルだ。聞くならそっちに聞いてみればいいんじゃないか?」
「わん!」
俺の言葉に、即座に反応するコロマル。
そんなコロマルに、やはり言葉を理解しているのかと真田が驚いた様子を見せていた。
コロマルはそのままゆかりの腕の中から出ると、周囲に邪魔になる物がない場所まで移動すると、鳴き声を上げる。
「ワオオオオオオオオオオン!」
そんな吠え声と共に、コロマルのすぐ側に先程神社の境内で見た3つの首を持つ犬のような……俺がケルベロスと取りあえず付けた名前に相応しい姿。
『おお』
そんなケルベロスの姿を見て、その場にいた全員が――俺やゆかりも含めて――驚きの声を上げる。
他の面々は異形……と呼ぶに相応しいケルベロスの形を含めての驚きといったところか。
今まで俺達が見たペ
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