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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第253話 運命
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など出来ないとね。そう言われている様なものなんですから。たった二文字で片を付けるなんて」
倉橋は 言葉を切る。一呼吸置いた後に続けた。
「隼人君から全てを訊いた時。僕は180度意見が変わりました。紺野……、木綿季くん、藍子くんの2人。そして……」
倉橋はそっと視線を動かした。その先にあるのは中央棟の最上階にある屋外中庭スペースだった。光が窓から入り込み、院内を照らしてくれている。まるで そこは光の中なのか、と思えるほどのだった。
「日向 春香くん。……全てが繋がっていたんですね」
そして、場面はユウキとランの元へと戻る。
出会った時の彼女達の表情は 固まっていた。何が起こったのかが正直判らないと言った様子だった。
「ユウキさん、ランさん! 見つけたよっ」
「ようやく……会えたね。2人とも」
リュウキを引っ張っていた2人だったが、後数m先……の所で 我慢が出来なくなってしまったのか、リュウキを追い抜き2人の前に立った。
初めて目にする2人の現実世界での容姿。
2人ともに共通するのはやや色素の薄い素肌。同じ髪の色。髪の長さは ALOのアバター程ではないが、ややユウキの方が長い。
2人に出会ったら、もう一度 会う事が出来たら、きっと思いっきり抱きしめに行くんだろう、とアスナもレイナも思っていた。だけど、いざ目の前にしたら、行動以上に涙があふれ出てきてしまっていた。もう一度会いたかったと言う強い想いが、更に涙を誘う。
そして、倉橋氏に教えてもらった2人の事。
それを訊いて 自分達よりも小さな女の子が…… 懸命に戦い続けた事実を知って、あらゆる感情が表に現れてしまった。その為抱きしめると言う行動に移れなかったのだろう。
「泣かないでください。アスナさん、レイナさん」
声を先に掛けたのはランだった。ランの目元に光るものがあり、それを拭いながら言い続ける。
「あ、あははは……。凄いや。ほんと、ボクがさっき言ってた通りになっちゃったよ……。それに、3人とも。向こう側と、ほとんどかわらないんだね……」
ユウキも一歩前に出て、ラン同様に涙を拭う。2人はアスナとレイナの其々の手を握った。
アスナもレイナも 涙を止められるどころか、更に溢れ流れてしまっていた。 2人の声を聴けて、姿を見れて、こうやって 手を握れたんだから……。
「ユウキやランもオレ達と同じだろ。……見間違わないよ。2人の姿だけは」
リュウキも2人にそう返しながら 笑みを浮かべた。
「散々言ってくれてるが、オレだって万能じゃないんだぞ? アスナやレイナ、そしてオレ
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