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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第253話 運命
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など一切していない。
寧ろ皆の為に 普段からこんな事をしてくれている…… と感謝しきれない思いも持てるのだが。
それでも気恥ずかしそうにも見えていてまだまだ 言い続けるリュウキにレイナはそっと手を包み込み、アスナは無言ではあるが最大級の笑顔で微笑んでいた。『いつも本当にありがとう』そう伝える様に。
それに間違いなく 倉橋がここにいなかったら レイナは抱き着いていただろう、と言う事は言うまでもない。
「そ、それより 本題に入りましょう!」
正直恥ずかしくていたたまれなくなったリュウキは、聊か強引ではあるが話を逸らせた。
キリトも来てくれた方が良かったな、とやや後悔してしまったのだが、微妙なラインだ。アスナとレイナの2人だけに留まってくれた事の方が良かったかも、とも思っていた。
倉橋もリュウキの考えを尊重してくれたのか、からかうのを止めたのかは判らないが、笑顔で頷いた。 それを確認した後にリュウキは訊いた。内容は勿論 ランとユウキの話だ。
「それで間違いないんですか? オレが訊いた話は」
「ええ。勿論です。……私は彼女達の、紺野さん達の主治医ですから よく知っています」
「……ぅ」
「………」
主治医と言う言葉を訊き当然何も知らないレイナやアスナにとっては 衝撃が大きかったかもしれない。
いや、本当は何処かでは判っていたんだ。
2人がいる場所……この大きな病院、メデュキボイドについても 聞かされたその日の内に2人ともが調べた。
そして それらがさし示す真実にたどり着くのには難しくは無かった。本心では辿りつきたくなかったかもしれない。だけど、その先にユウキとランがいるのであれば、行かなければならなかった。
その結論は、ユウキやランは何らかの重い病に冒されいるのではないかと言う事。
だが、その先の言葉、続けられた話は思ってもいなかった事だ。
「……これを
運命
(
・・
)
と言うのでしょうか。それ以外の言葉が僕の頭では浮かんできません」
アスナとレイナが不安な表情をしている所に、倉橋の声が響く。その声色は何処となく明るいものだった。
「
運命
(
・・
)
。……色々な書物、先人達が残してくれている医学書にも、そして創作物、物語等においても必ずと言っていいくらい目にします。ですが 医者である僕はその手の言葉は好ましくありませんでした。そんなものは無い、信じたくい、と言う方が正しいかもしれません。確かに良いものだけなのであれば、ここまでは否定はしません。……ですが、残酷な運命と言うものだって当然ながらあります。だから 思うのですよ。その言葉だけで、人の生き死にを決めてしまうのであれば、医学がこれまでにどれだけ発展したとしても、……決して抗う事
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