ペルソナ3
1947話
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そもそも、原作を変える云々という話になれば、俺が今まで様々な世界でやってきた事は、思い切り原作を変えてるんだし。
「それ、取ってこい!」
犬に期待の視線を向けられ、俺は再びフリスビーを投げる。
真っ直ぐに飛んでいくフリスビーを、犬は鳴き声を上げながら、嬉しそうに追う。
「……あの子をタルタロスに連れていっても、特に何か起きるようには思えないけど。まぁ、アクセルがそう言うのであれば、私としても特に異論はないわ。……一応治療したばかりなんだけど、あんなに走っても大丈夫なのかしら?」
「大丈夫だろ。元々、そこまで深い傷って訳でもなかったんだから。それに、ああして走っている様子を見ても、特に不自然な様子はないだろ?」
そう告げると、ゆかりはフリスビーを追い……そして跳躍して見事に咥えた犬を見て、ようやく安堵の表情を浮かべる。
「そうね。こうして見ても、特にバランスが崩れてたり、足を引きずってたりとかはしてないわ」
「だろ? 元々臆病のマーヤが相手だったんだから、当然かもしれないが」
臆病のマーヤは、現在判明しているシャドウの中では一番弱いシャドウだ。
それだけに、放つ攻撃もそこまで強力って訳じゃない。
勿論何も知らない一般人が、いきなり臆病のマーヤと遭遇したりすれば話は別だが……
その点、犬というのは大きさはさほどではなくても、純粋な身体能力という点では人間を大きく超えている。
それこそ、柴犬のようなそこまで大きくない犬であっても、本気で戦えば人間だと勝つのが難しい……と、以前何かのTV番組? もしくは漫画だったか? ともあれ、見た記憶がある。
だからこそ、犬は臆病のマーヤと戦っても、あの程度の軽い傷で済んだのだ。
ちなみに、ゆかりが俺と最初に出会った時に遭遇したシャドウも、臆病のマーヤだった。
「うーん……あ」
納得したような、していないような……そんな微妙な表情を浮かべていたゆかりだったが、不意に周囲の状況が変わったのを見て、声を上げる。
そう、影時間が終わったのだ。
それを確認し、携帯でメールを送る。
内容は、今どこにいる? 今は暇か? というもの。
……これだけを見れば、影時間とかに関係あるようには思えないよな。
それこそ、単純に遊びに誘っているようにすら思える。
メールの返事を待っていると、着信の音が聞こえてきた。
メールじゃなくて、直接電話をしてくる辺り……義理堅い、のか?
「もしもし」
『アクセル、私だ。その……今のメールは一体なんだ? これからどこかに行くにしても、もうこんな時間だぞ? それこそ、高校生が出掛けたりする時間ではない』
あー、やっぱり。妙な勘違いをさせてしまったか。
ふと視線を感じてそちらに向け
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