第二章
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「徐々に変えていってね」
「僕が痩せる度に」
「君が慣れて日課みたいになって続けられる様にね」
そうして痩せさせていくというのだ。
「していくからね」
「そうしてなんだ」
「痩せてもう二度と太らない」
「そうしていってくれるんだ」
「すぐにじゃないけれど絶対に痩せて二度と太らなくなるから」
このことは約束する長居だった。
「運動も日課になってね」
「僕そうなったことはないけれど」
「そこも変わるから」
自分の言う通りにしてくれればとだ、長居は高に穏やかな声でこのことも約束した。約束するのは一つではなかった。
「安心して」
「それじゃあ」
「うん、徐々にね」
「痩せていってそして」
「その時にだよ」
また言う長居だった。
「君は彼等と同じことをするのか」
「その彼等って誰かな」
高はまだそれが誰なのかわからなかった、長居が今言っていることでこのことだけはわからなかった。
「一体」
「じゃあ今はわからなくていいから」
「そうなんだ」
「まずはね」
「ダイエットだね」
「それをしよう」
こうしてだ、長居は高のダイエットに付き合うことになった。すると高校生は徐々にであるが確かに痩せてだった。
四ヶ月でだ、肥満した身体が。
すらりとして引き締まった水泳選手の様になった、その身体になってそれで長居に上機嫌で語った。
「有り難う、君のお陰でね」
「痩せたっていうんだね」
「この通りね、もうね」
「君は誰にも太ってるとか言われないね」
「仲間外れになることも振られることもね」
嫌で仕方なかったそうしたこともというのだ。
「ないよ」
「そうだろうね、動きもね」
痩せた分だった。
「よくなってるしね」
「外見もだっていうんだね」
「この通りだよ」
見れば見違えていた、それも全く。
痩せてすっきりした顔立ちになっている、それで高も言えた。
「もうね」
「太ってないから」
「何も言われないよ、振られることも」
「そうだね、それでね」
「それで?」
「彼等の様にだよ」
ここでまた言った長居だった。
「ならないね」
「その彼等って誰かな」
首を傾げさせて言う高だった。
「一体」
「そうだね、それはね」
「まだわからないんだ」
「うん、誰なのか」
「それはわかるよ、すぐにね」
「ううん、そうかな」
「ヒントを言っていいかな」
どうしてもわからない感じの高にだった、長居はこうも言った。
「それなら」
「うん、お願い出来るかな」
「自分が嫌だったことを思い出して」
「仲間外れにされたり振られたことを」
「それを思い出して」
こう言ったのだった。
「何かあったらね」
「そうすればいいんだ」
「うん、そうすればね」
「彼
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