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漢道
第三章
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、それで言ってや」
 そしてというのだ。
「子供達を助けたんや」
「そうでしたか」
「一秒でも早く助ける為に」
「そうしましたか」
「おとんが言うてた」
 彼を守って死んだ父がというのだ。
「子供を泣かしたらあかんってな、大人はそして」
「本当に強い人間は」
「絶対にですか」
「そう言うてや、そやから俺はああした」
 まさにというのだ。
「おとんが言うてた通りにな、そしてな」
「これからもですね」
「そうされるんですね」
「お父さんが言われたみたいに」
「そうしてく、強い人間になりたいからな」
 こう言ってだった、当直は今度は飼い猫がいなくなって泣いている子供のところに飛んで行った。そうしてその猫を見付けて子供のところに行って子供を笑顔にしたのだった。


漢道   完


                   2018・1・24
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