アルバレス編
カラコール島
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「いや・・・そもそもスパイさんもの仲間がギルドの紋章つけてやって来るか?」
「確かに」
俺たちを通過させるかどうかで揉めている兵隊さんたち。このままではらちが明かないとルーシィさんとエルザさんが勝負に出る。
「ねぇ、早く通してくれる?」
「スターマンゴーが売り切れてしまうではないか」
2人で胸を押し付けあって色気を出すと、兵隊たちは照れてしまい荷物をささっと確認してあっさり通過させてくれた。
「さすがだな〜」
「全く、おそれいるぜ」
「人間のオスも大したことないわね」
「本当だね〜」
「2人とも・・・たぶん私たち役に立ってないよ」
「まさしくそれ」
スクール水着で得意気なシャルルとセシリーに浮き輪を携えているウェンディと人魚の踵の水着イベントでの水着を無理矢理着せられている俺は落ち込みながらそう言う。ハッピーが人型のシャルルにガッカリしてるけど、そこはどうでもいいや。
「それにしても町中にも兵隊がうろついてやがるな」
「うかつなことはできんな」
関門を突破しても油断はできない。俺たちがおかしなことをすればすぐにでも至るところにいる兵隊たちが襲ってくるだろう。
「ナツ、おとなしくしててよ」
「なんで俺ばっかり」
「お前が一番潜入の意味を理解してないからだ」
「わかってるってあれだろ!?俺の好きな忍者みたいなもんだ!!」
「ナツさん、逆に怪しいです」
マフラーで顔を隠している彼は不審者以外の何者でもない。アルバレスに職務質問される前に直させようとしたところ、俺たちの目にあるものが入った。
「お父さんを返して〜!!どこにつれてったの〜!!お父さ〜ん!!」
「親父に似てこのガキも反抗的だな」
恐らく先程の検問で捕まってしまったであろう父親を取り返そうと兵隊たちに泣きついている少年。それを見てナツさんが動こうとしたが、エルザさんが制止する。
「ガマンするんだ、ナツ」
「絶対に奴らに手を出してはいけない」
泣き叫ぶ少年には申し訳ないがここで手を出すわけにはいかない。俺たちにも守らなければならないものがいるから・・・そう思っていた。しかし・・・
「黙らねぇと殺すぞ!!」
剣を振り上げ少年を貫こうとする兵隊を見た瞬間、俺たちは動いた。
彼を取り巻く兵隊たちを一斉に凪ぎ払う。その瞬間、町中全ての視線が俺たちに集まった。
「もう大丈夫だからね」
「やっちまった・・・」
少年を無事に保護するウェンディと冷や汗が止まらないメストさん。やってはならないことをしたが、俺たちには一切悔いはない。
「忍法、ぶっとばしの術だ」
もうこうなったら逃げも隠れもしない。ここにいる敵を全員凪ぎ払ってやるぜ!!
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