アルバレス編
カラコール島
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!?知ってんだろ!?」
「それよりって・・・」
これも気になるけどマスターが今どこにいるのかも気になるのはわかる。ただ彼の言い分に呆れていると、突然頭の中で見に覚えのない記憶が映し出される。
「え?何これ・・・」
「頭の中に・・・」
「映像?」
「俺の記憶だ」
メストさんの記憶。それは今から10年前も前に遡るものだった。
メストさんは本来は妖精の尻尾の魔導士だったのだが、彼の記憶操作の魔法を買われてマスターから評議院に潜入するように指示が出ていたらしい。
その際により潜入しやすくするために自分の記憶も消していたとかで、彼の記憶を呼び起こし“西の大陸”についての情報を尋ねに来るマスターを訝しく思ってしまい、S級昇格試験に潜入することになってしまったらしい。
それから7年間は俺たちが凍結封印されていたため記憶を呼び起こされることはなかったのだが、復帰してからはマスターが定期的に彼から“西の大陸”の情報を聞き出し、1年前の冥府の門との戦いでギルドが破壊された際、マスターはある決断をすることを決めたらしい。
西の大陸にある大国“アルバレス帝国”その国は以前この大陸に侵攻してきたことがあったらしい。その理由が今俺たちの目の前にある魔水晶に入った初代、『ルーメン・イストワール』を手に入れるため。
アルバレスの侵攻は当時の評議院が保有していたエーテリオンによる脅しにより食い止められたが、1年前、評議院が全員殺されたことでエーテリオンは放てなくなり、さらにはフェイスという切り札もなくアルバレスの侵攻が再び始まるとマスターは危惧したらしくギルドを解散させることになったらしい。
ただ、それだけだとなぜギルドを解散させる必要があったのかわからなかったが、アルバレス帝国の真の姿を聞き、納得した。
大陸には約500の魔導士ギルドが存在しているが、西の大陸にはそれを上回る730のギルドがある。それら全てを統一して巨大な帝国を作り上げ、出来上がったのが超軍事魔法帝国アルバレス。
その巨大な帝国相手にギルド1つでは相手にもならない。だからマスターは彼らの侵攻を遅らせて評議院の建て直しの時間を稼ぐため、アルバレス帝国に交渉にいっているそうだ。
「じゃあじっちゃんはその何とかって国に行ったきり、帰ってきてねぇのか?」
「アルバレスですよ、ナツさん」
「ギルドの解散も全ては私たちのために・・・」
ギルドが残っていては交渉が失敗した際に真っ先にここが狙われる。負けが見えている戦で仲間たちを傷つけないためにも、当時の最善手はそれしかなかったのだ。
「1年間連絡がねぇのか?」
「あぁ」
「メストは止めなかったの?」
「止め
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