アルバレス編
カラコール島
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「おい、押すなよ」
「お前がノタノタしてるからだろ?」
先ほどメストさん(旧ドランバルトさん)にエルザさんが連れていかれたのだが、どこに行くのか気になった俺たちは隠れてそのあとを追っている。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?」
「エルザさんしか入っちゃいけないってメストさんいってましたよね?」
先頭を行くナツさんとグレイさんにルーシィさんとウェンディが心配そうにそう訪ねる。実は今俺たちが来ているギルドの地下はエルザさんしか入ってはいけないらしい。でも、気になったのでこっそりあとをついてきているわけだ。
「バレたら謝ればいいよ」
「そうね。すんなり入れたわけだし」
「気にしない気にしない〜」
俺とシャルル、セシリーは彼女たちのような心配は別にしていない。なんやかんや今まで色々悪さはしてきたわけだし、今回も大丈夫な気がするからだ。
そのまましばらく進んでいくと、階段が終わり床にギルドのマークが書かれた広いスペースに出る。その奥にある扉をメストさんが開くと、中のものを見てエルザさんが驚愕していた。
「うわ!!」
「きゃあ!!」
「ばかっ、押すなっ」
「どこさわってんのよー!!」
「あぎゃー」
よく見えなかったこともあり身を乗り出してみると、全員のバランスが崩れて壁から体が出てしまう。おかげで、2人が俺たちが尾行していたことに気付いてしまった。
「おまえたち」
「代々マスターにしか入ることが許されない・・・と説明するつもりだったんだが」
やれやれといった表情ながらも許してくれたメストさん。やっぱりなとか思っていると、調子に乗ったナツさんが立ち上がって喧嘩腰になる。
「ずりーぞ!!俺たちにも教えろ!!」
「まぁまぁ、落ち着いて」
悪びれる様子のない彼の姿にどこか安堵しつつもそれを止めようとすると、俺たちはエルザさんたちの目の前にあるものを見て動揺した。
「なんだこれは・・・」
「初代・・・ですよね?」
「なんでこんなとこに初代が?」
それは魔水晶の中に初代が入れられていたから。ナツさんが興奮して鼻息を荒くしてガン見していると、ルーシィさんに目を塞がれていた。
「これって初代の肉体?」
「生きてるの〜?」
「なんでギルドの地下に水晶に入った初代が・・・」
「どういうことなんだ?メスト」
おかしな光景に目を丸くしていると、エルザさんが唯一事情を知っているであろうメストさんに話しかける。だが、彼は1拍間を置いてから話し始めた。
「俺にもこいつの正体はわからねぇ。だが、これがとてつもなく重要な何かであるのは間違いない」
どうやらメストさんにもこれが何なのかわからないらしい。するとナツさんが彼に迫る。
「それよりもじっちゃんはどこだ
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