暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ゲスエロス
7話→山田太郎の日常@
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ンからか、炒め物の音と共に返事が返される。

まあ、いつもの事だ。

「起こすわ」

短く返事をして、歩いて数歩で千冬のドアの前に立つ。

ゆっくりノブをひねり、ドアを開けると、相変わらずの乱雑な部屋の真ん中に下着姿で寝ている千冬がいた。

さらに抜き足差足で触れあうほど側へ。

なんで起きないの?と殆どの人間は思うかもしれないが、どうやらここまで起きないのは、俺と一夏の場合だけらしい。

部活の合宿では、後輩が起こしに来たらすぐに起きたらしいからな。

相変わらず素直じゃないヤツめ、と呟きながら、かがんで千冬の首と膝の下に手を入れる。

次の瞬間、よいしょ、っという掛声と共に、千冬の体は太郎の胸の高さに抱き上げられていた。

俗にいう、お姫様だっこである。

ここで、ようやく千冬が目を覚ました。

パッチリとした目を開け、周囲を見渡すと、最後に太郎の顔と目を開けるつきあわせ、短く声をあげる。

「よう、寝坊だぜ」

「……ふぅ、ついでに、リビングまでつれていけ。馬鹿」

「はっ、随分と慣れやがったな。了解」

そう答えると、太郎はゆっくりと一夏が料理を並べているリビングまで向かった。

彼の朝は、こうして過ぎて行く。

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ