暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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と見ただけで視線を手元に戻した。そこにはおそらく自分のものであろうカルテがあった。他にも、レントゲン写真や何かの診断結果を記した書類がデスクの天板が見えない程度に積もっていた。
「君、また何かやらかしたね?今回の検査結果、この前の診断結果から予想される値よりさらに悪くなってるね。患者のワガママに応えるのも医者としての仕事だと思うんだけど、それはそれとしてちょっと思うところがあるというかいい加減ブチ切れてもいいくらいだと思うんだけどどう思う?」
「……後半はともかくとして、とくに思うところはないと思いま――――」
「ほう……、そういえばこの間なんとかっていうゲーム内での大会がムチャクチャになったって聞いたんだけど、まさか君、関わってる訳はないよね?そこまで言うんだからね?」
「……………………………すみませんでした」
素直に両手を挙げる車椅子の少年に向かって、医者は今度こそ溜め息を吐くとカルテを机の上に投げ出した。
「別にやるなとは言わないよ?というか、派手なスポーツとかやられるよりはよっぽどマシだからね?でも、たとえ現実では眠ったようなものとはいえ、ゲーム内で緊張状態を強いられたら当然、心拍数や血圧が上がったりするんだよね。そうしたら当然、身体の方には相応の負荷がかかったりするんだね?」
淡々と重ねられるように報られる言葉はどれも正論だ。というか、一方的に非があるのはこちらなので何も言えない。
正論と正直は最強の武器ですね、と蜂の巣にされる心を必死に防衛しながら蓮は苦笑いを浮かべる。
それを見て、処置なしとばかりに肩をすくめるカエル顔の医者を前に、これ以上は分が悪いと思った少年は話題を切り替えるように咳払いした。
「そ、それで先生。どうなったの?」
前置きを省いた言葉。
主語を抜いた言葉。
だがそれでも主治医の医者は顔色一つ変えずに、カルテへ目を落とした。「うん」と一つ軽い一拍を置いて彼は、
「まぁ変わらないかな?君の余命は変わらず一年だね?」
まっさらな言葉を。
当たり前のように放った。
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