仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
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ており、また違う場所に落ちているからだ。ただし城乃内の心配もよそに、ドングリアームズを身に纏ったブラーボは戦闘を開始していく。
「…………」
片手にハンマー《ドンカチ》を持ったブラーボは、何も言わずにゆっくりとオオカミインベスに近づいていく。もちろん廃墟にいるオオカミインベスの首領の狙撃には当たらぬように、目の前のオオカミインベスを上手い位置どりで盾にしながら。ただしゆっくり近づいてくる敵など、オオカミインベスにとっては獲物にすらならず、グリドンを相手にその銃が火を噴いた。
「…………」
ブラーボの胸部装甲にクリーンヒット。ただしブラーボの歩みは止まらず、まだゆっくりとオオカミインベスに歩を進めていく。さらに二発、三発とブラーボに銃弾が着弾するものの、その重装甲の前には効いていないのも同じだった。
「……ふんっ!」
たまらずオオカミインベスは接近戦に移行し、その鋭い爪でブラーボの装甲を切り裂こうとした瞬間、爪以上に鋭い一撃がオオカミインベスの腹部を襲った。瞬時に放たれたドンカチによる一撃に、オオカミインベスは反応すら出来なかった。
「ふん!」
そのまま頭部に向けて一振り、二振り、顎にも一振り。腹部への強烈な一撃から、人型である以上変わらず急所である部分を炸裂され、オオカミインベスは昏倒するようにフラフラとなり。
『ドングリ・オーレ!』
「せりゃぁ!」
ドンカチにエネルギーを凝縮。強く打ちつけられたそれは、オオカミインベスの体組織を内部から崩壊させていく。そのまま衝撃によってバラバラとなっていき、オオカミインベスなど、まるで最初からいなかったようで。
「すげぇ……」
知らず知らずのうちに城乃内の口から感嘆の声が漏れたが、その間にオオカミインベスの首領が廃墟からブラーボに飛びかかった。それをブラーボは紙一重で避けながら、カウンターのようにドンカチを叩き込むものの、俊敏な動きでそれを避ける。ドングリアームズの武器や速度では、オオカミインベスの動きについていけないのだ。
「凰蓮さん! 俺が……!」
「アータは引っ込んでなさい!」
それでも凰蓮は持ち前の技量でもって、オオカミインベスと互角に立ち回ってみせる。それでも城乃内がここに来た理由は、旧友であるオオカミインベスを凰蓮に殺させないためだ。何とか影松を構え直して凰蓮の加勢に行こうとした瞬間、後ろに目がついているかのような凰蓮に制止された。
「だって、その人は凰蓮さんの……」
「だから解放してあげるんでしょうが! あの化け物の姿からね!」
「……!」
ドンカチの一撃が遂にオオカミインベスに炸裂し、オオカミインベスは草むらをゴロゴロと転がっていく。城乃内はそれを見届けた後に変身を解
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