仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
[9/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
! 一撃・イン・ザ・シャドウ!』
――結果として、それが彼の死期を早めることとなった。
「ぇ……?」
その光景を理解するには、城乃内にも少しだけ時間を要した。装甲の展開はオオカミインベスより早く、一か八かのタイミングでグリドンは新たなアームズに変換した。そしてそのアームズの武器は槍――腕に自動装備されたその槍が、一目散に接近してきたオオカミインベスの腹部を突き刺したのだ。
「……うぉぉっ!」
『マツボックリ・オーレ!』
グリドン・マツボックリアームズに再変身し、状況を理解した城乃内は、腹部に突き刺さった槍《影松》にエネルギーを送る。その威力に腹部が貫通したオオカミインベスは耐えきれず、影松の一撃に爆散した。
「ハァ、ハァ……初瀬ちゃん……」
今、全身に纏っているのは、彼がずっと纏っていた装甲だ。彼に助けられたように感じて仮面の裏で笑いながら、影松を杖のようにして立ち上がった。残るは首領を入れて二体、ようやくあと半分といったところだ。
「諦めちゃ……ダメだ!」
「よく言ったわボーヤ。戦場では諦めた奴から死んでいくんだから」
「え……?」
グリドンが影松をオオカミインベスに構え直す前に、その圧倒的な威圧感を伴った声がその空間を支配した。草むらを踏みしめて歩いてくるその者に、オオカミインベスもグリドンからそちらに攻撃目標を変更する。
「でも今は寝ていなさい。アテクシが戦い方の見本を見せてあげる」
『ドングリ!』
足元にあった、先に吹き飛ばされたロックシードの一つを拾い上げ、解放。それをベルトに装填するとともに、大見得を切って変身ポーズを取ってみせる。
『ロック・オン』
その者の名は凰蓮・ピエール・アルフォンゾ――頭上に装甲が浮かび上がり、凰蓮の全身がパワードスーツ《ライドウェア》に包まれる。そして、空中に浮かんでいた装甲が装着され――
「……変身!」
『ドングリアームズ! ネバーギブアップ!』
――アーマードライダー ブラーボ。ドングリアームズへと変身を果たす。グリドンが変身した時と違うのは、装甲の下のライドウェアが黄緑色なところだけで、グリドン――城乃内は驚愕を露わにする。
「な、なんで……」
「黙って見てなさい、ボーヤ」
何でここが分かったのか、何でドングリアームズで変身するのか。二つ――いや、それ以外にも様々な疑問の意志がこもった城乃内の『なんで』だったが、凰蓮は全く意を返すことはなく。
「あっ……凰蓮さん!」
だがその疑問の片方、どうしてドングリアームズを使ったのかは、城乃内にも合点がいった。凰蓮がいつも使うドリアンロックシード、それは先の戦闘でオオカミインベスの狙撃によって吹き飛ばされ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ