仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
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『ロック・オン』
新たなアーマーが空を切り裂くジッパーから現れ、空中に飛翔したグリドンへと狙いを付ける。このイチゴロックシードは、城乃内が自前で手に入れたAランクのロックシードだったが、凰蓮に使用を禁じられていたものだ。Bランクの自分に合わないドングリより、このAランクのイチゴの方が強いはずだ、とずっと思ってはいた。
『イチゴアームズ! シュシュッと! スパーク!』
そしてドングリアームズの重装甲から、忍者のような軽装甲に装備を変換。グリドン・イチゴアームズとなり、着地したとともに、一足飛びでオオカミインベス達の包囲から抜けだしてみせる。
「オルァ!」
イチゴアームズの武器はクナイ。物体に当たることで起爆されるソレを、グリドンはやたらめったらオオカミインベスに投げていく。
「はぁ!?」
――ただし、それらはまるでオオカミインベスに通じず、放ったクナイは全て銃弾に撃ち落とされていた。しかも爆発の白煙が周囲に立ち込めたために、グリドンはすっかりオオカミインベスを見失い、がむしゃらに起爆性のクナイを投げるしかなかった。
「うわっ!」
しかし目標も分からず投げたクナイが当たる訳もなく、さらに煙幕が広がっていくだけに終わる。そして煙幕を利用して、いつの間にか背後に接近していたオオカミインベスに、グリドンは不意をつかれて蹴り倒されてしまう。そして倒れてゴロゴロ転がっていくグリドンに、オオカミインベスの右腕と一体化した銃が火を吹き――
「ぐぁっ!」
かなりの衝撃に伴った痛みがグリドンを襲う。アーマードライダーになって初めて感じるほどの痛みに、敵の銃はこんなに威力があるのか――とグリドンは戦慄したが、すぐさまその事実に気づいた。
「そうか……」
今、グリドンが纏っているのはいつもと違うイチゴアームズ。確かに俊敏な動きを可能とするが、代わりにその装甲は非常に薄い。故にオオカミインベスの一撃だけでも、異常にダメージを受けるのだ。
「分かりづらいんだよ……!」
だが、これが普段のドングリアームズならば、その重装甲は城乃内を守ってくれていただろう。鳳蓮がドングリから装備を変えるな、といった理由は――つまり、そういう訳で。そう悪態をついて起き上がったグリドンは、こちらに蹴りをかましてきたオオカミインベスに立ち向かう。
背後に回ってくる作戦を取ってくれたおかげで、今ならオオカミインベスはただ一人。厄介なフォーメーションはないと、撃ち放たれた銃弾をクナイで弾き落としながら接近し、城乃内はまた新たなロックシードをベルトにセットした。
『ロック・オン』
装甲を解除されたイチゴアームズが銃弾を弾き、新たなアームズがグリドンに装備される。緑色の装甲をした、まるで
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