仮面ライダーブラーボ/仮面ライダーグリドン
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のパティシエ仲間も出来たし、男としても少し成長した気がしていた。
「そんな師匠に……仲間を殺させる訳にいくかよ……!」
何でもないように振る舞っていたが、こうして自分に地図やロックシードを盗まれるほどの隙を見せている時点で、ひどくショックを受けているのは確かで。あんな怪物になっていたとしても、昔の仲間だと確定してしまえばそうもなるだろう。師匠の人間らしい弱さを初めて見るとともに、なんて師匠思いの弟子なんだ俺は――と自嘲しながら、城乃内はその場所に着いた。
未開発地域の廃墟。確かにインベスが潜むにはもってこいの場所で、証拠に建物には例の植物のツタが生えている。鳳蓮の辺りをつけた場所を、元チームインヴィットのメンバーに調べてもらったところ、すぐさまこの場所を探し当ててくれた。どうやらチームインヴィットだけじゃなく、元ビートライダーズ総出で手伝ってくれたらしい。
「…………」
その協力にありがたがりつつ、城乃内はローズアタッカーを降りてロックシードにしまいながら、戦極ドライバーを腰にセットする。そして最も使い慣れたドングリロックシードを手に掴み、自らを鼓舞させるようにポーズを取っていく。
『ドングリ!』
「変身!」
『ロック・オン』
わざと目立つように足音をたてながら、城乃内はインベスが待つであろう廃墟に走っていく。その頭上から落下してきた、ドングリ状の物体が城乃内の頭に装着され、アーマーとして展開されるとともに城乃内の身体全体を白銀のライドウェアが覆う。
『ドングリアームズ! ネバーギブアップ!』
そしてアーマーが完全に展開し、城乃内は完全に《アーマードライダーグリドン》への変身を果たす。茶色いアーマーに全身を包み込む重装甲の騎士となり、右手には片手用のハンマーとなる《ドンカチ》を手にしていた。そのまま廃墟に向かって行こうとした城乃内――グリドンだったが、その前に廃墟から三体のオオカミインベスが飛びだしてきた。
「そっちから来てくれたかよ……」
銃口を向ける三体のオオカミインベスに対して、グリドンは少し引けた腰で距離を取る。もう一体のオオカミインベス――首領がいないことを確認すると、グリドンは果敢にもオオカミインベスに向かって行った。
「うおりゃぁぁぁあ!」
半ば裏返った叫び声を伴って、グリドンはオオカミインベスにドンカチを振りかざす――ものの、オオカミインベスはその名の通り俊敏な動きにて、あっさりと鈍重な動きのグリドンから退避し、すぐさま取り囲んでみせる。
「……ならこいつだ!」
グリドンを包囲したオオカミインベス達から、三方向から銃口が放たれていく。それをジャンプして避けてみせると、ベルトにセットされたロックシードを新たな物と入れ替えた。
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